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「伝えようという気持ちを持って話していくというのがコツ」

「父から聞きましたのは、聞いてくださっている皆さんの顔、お一人お一人の顔を見ながら、目を合わせつつ、自分の伝えようという気持ちを持って話していくというのがコツだというふうに、他にもございますけれども、そのようなことをいろいろ教えていただきました」

 と、天皇陛下からのアドバイスを明かされたところでは、どことなくユーモアが感じられ、愛子さまのお人柄があらわれていたと思う。実際に愛子さまの記者会見の映像を拝見していて、優しげながら、目力を感じさせる豊かな表情でお話しになっているという印象を受けたのだが、愛子さまが心掛けられたことでもあったのだ。記者全員のことをゆっくりと見渡されるように、前を向いてお話しになっていた。

御所の大広間で約30分にわたって記者会見に臨まれた 宮内庁提供

眞子さん「よろしいでしょうか」、佳子さまの小さなメモ

 内親王の成年会見としては、秋篠宮家の長女・眞子さんや次女・佳子さまの記者会見が記憶に新しく、それぞれに個性があらわれた記者会見だったように思う。

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ご成年にあたり、記者会見に臨まれた眞子さま(当時) 宮内庁提供

 たとえば、眞子さんは小室圭さんとの結婚会見でも「これまで私たちが自分たちの心に忠実に進んでこられたのは、お互いの存在と、励まし応援してくださる方々の存在があったからです」というように毅然とした態度で臨まれたが、成年会見の終盤でも、眞子さんがみずから「よろしいでしょうか」と仰り、きっぱりと会見を終わらせるようなお話しぶりだったという。

ご成年にあたり、記者会見に臨まれた佳子さま 宮内庁提供

 そして佳子さまといえば、記者会見の内容を完璧に暗唱され、はきはきと受け答えされたご様子が印象深いが、カメラに映らない場所に小さなメモを用意されていたようだ。今回、愛子さまはお手元にメモとして用紙のようなものを置かれ、終盤、関連質問でウクライナ情勢について尋ねられた際は、「天皇陛下がお誕生日の記者会見の折におっしゃった言葉と同じ言葉をそのままお伝えしたいと思うので、メモを見させていただきます」と仰って、堂々と陛下のお言葉を読み上げられたご様子とは対照的ともいえる。