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「6月にロシアがなくなる?」木村太郎と4人の専門家が読み解く ウクライナ侵攻“結末のシナリオ”

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ロシア軍に包囲されつつあるキエフ…停戦は

じりじりとロシア軍が迫るウクライナの首都・キエフ。首都攻防の行方とウクライナ侵攻の結末について、今後どのようなシナリオが考えられるのか。4人の専門家に話を聞くと、いずれも「すぐに停戦には落ち着かないだろう」という予測だった。

【防衛省 防衛研究所 高橋杉雄氏】
・キエフ包囲が阻止され、膠着状態が続けば“ワイルドカード”として、ロシア軍は生物化学兵器使用の可能性
・戦争に勝ったとしても、経済制裁は終わらずロシアは厳しい

【元産経新聞モスクワ支局長・大和大学 社会学部 佐々木正明教授】
・キエフが陥落したら280万人都市が火の海になり、21世紀最大の悲劇に。キエフ陥落は絶対にあってはならないシナリオ
・ポイントは停戦交渉。国際社会が一致団結してプーチンの戦争をやめさせるしかない

【日本大学 危機管理学部 小谷賢教授】
・キエフが陥落する可能性は高い
・ポイントは陥落後のゼレンスキー大統領の行動。国内にとどまってウクライナ軍の士気を上げ続けるしかない。国外脱出すればロシア側に「国を捨てた」とプロパガンダとして利用される

【防衛省 防衛研究所 兵頭慎治氏】
・中東の志願兵投入は、キエフ攻防の「長期化の覚悟」を意味する。プーチンはゼレンスキーが降伏しない限り諦めない
・ポイントはロシア国内の世論。制裁をはじめとする“違和感”に国民が気付けば事態が変わる可能性

 

そんな中、ジャーナリストの木村太郎氏が挙げたのが「6月にロシアがなくなる」というキーワードだ。

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木村太郎氏:
これは僕が言ってるのではなくて、ロシアにFSB(露連邦保安局)という組織があって、そこの分析官が今後の戦争について匿名で分析を書いてるんです。今回の侵攻はまったく完全な失敗だったと。ロシアはいくら頑張ってもウクライナに勝つことはできないだろうと。なぜかというと、補給線が延びてる。20万人を投入したが、例えば首都を制圧して大統領を殺したとしても、民衆を全部おさえるとすると50万人くらいの兵隊がいないといけない。それがいないうちに制裁が効いてきて、ロシアの経済は6月までに壊滅してしまう。それでロシアがなくなる。そういうことを言っている。

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