悲しいことや嫌なことがあったとき、いつまでも引きずってモヤモヤしたことありませんか?
仕事や試験で失敗してしまったり、誰かの何気ない一言をいつまでも気にしてしまったり、夜ベッドの中で「あのときの自分の言動は誰かを傷つけてしまったのではないか」なんて心配して眠れなくなってしまったり。
いつまでもそんなネガティブな気持ちでいたくないのに、なかなか普段通りの自分になれない。
「早く前向きになろう」「気持ちを切り替えよう」と思っても、心がついてこないという経験、皆さんも一度はあるのでは?
なんなら、気持ちの切り替えが上手い人の方が少ない気がします。
上手く気持ちを切り替えられなかったMC就任当初
かくいう私もその一人。
私は2014年~2017年に、オリックス・バファローズのスタジアム・アシスタントMCとして活動し、2018年~現在は、オリックス・バファローズの主催試合の中継リポーター・ヒーローインタビュアーを担当しています。
野球を全く知らない素人から始まり、スコアブックの書き方はおろか、
「ゲッツーとダブルプレーってどう違うの? えっ? 同じ意味?」
「先発投手に勝ちがつく条件って?」
など、就任当初はファンの皆さまをヤキモキさせてしまったと思います。当然この状態で質の高いインタビューができるはずもなく失敗の連続。
そんな自分に何度失望したことでしょう。
「明るく元気に」が求められる中、なんとか気持ちを切り替えて球場へ向かうも、京セラドームが視界に入った瞬間に、「また同じ失敗をしたらどうしよう」など不安がよぎり、ボロボロと涙が出てきてしまったことも。
しかし、ナーバスな気持ちのままでは、どんな仕事も良いパフォーマンスというのは出にくいもの。
選手たちは日々、どんなふうに気持ちを切り替えているのか気になりました。
絶対的守護神・平野のメンタルとは
プロ野球の世界は毎日のように試合があります。
そして"勝ったり負けたり" "打ったり打たれたり"という結果が必ずつきまとい、思い描く数字が残せなければユニフォームを脱がなければいけないという厳しい現実も待っています。
そんなシビアな世界で「強靭なメンタルを持っている」と数々の選手たちから声があがる選手がいます。
オリックスの絶対的守護神・平野佳寿投手です。
4月26日の北海道日本ハムファイターズ戦で史上7人目となる日米通算200セーブを達成。1点リードの延長10回に登板し、三振2つを含む三者凡退に抑え、今シーズン7セーブ目を記録。これが節目の記録となりました。
大きな責任を背負ってマウンドにあがるクローザー。先発投手が守ったリードを自分の失敗で一瞬でふいにしてしまうこともあります。
抑えて当然と思われがちな過酷なポジションです。
振り返ってみれば、昨年のオリックスはシーズン序盤、抑えがなかなか定まらず苦しみました。
同じ3つのアウトを取るにしても、やはり競り合う展開の9回を投げることが、どれほど難しいことなのかを物語った光景でした。
そんな中、数々の修羅場をくぐりぬけ、200以上のセーブを積み上げてきた平野投手。
きっと鋼のメンタルなんだろうなぁと想像していたんですが、返ってきた言葉は意外なものでした。