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小池はA氏の目を見て毅然と言った
が、話してみると、受け答えが明快で、頭の回転も速い。名刺を受け取った小池は、A氏の目をしっかり見て毅然とこう話した。
「私、よくスカウトされるんですけど、信用していいか分からないので、必ず父に相談しているんです」
後日、さっそくA氏は下北沢の喫茶店で彼女の両親に挨拶。A氏と小池の父が同じ大学出身だったことも分かり、とんとん拍子で所属の話がまとまった。
「小池の通っていた女子高が芸能活動に厳しかったので、学校を訪ねました。『本人は女優を志望しているので、お芝居の勉強をさせます』と説明し、学校側にもご理解をいただいた」(A氏)
そして、A氏が知人を介してフジテレビに小池を売り込むと、端役ながらドラマ出演が決定。同社を代表するヒット作「踊る大捜査線」(97年)である。
第5話の冒頭、小池は湾岸署に補導されてきた、今で言う“パパ活少女”の一人として登場。後の大河女優が映像デビューした瞬間だった。セリフはなかったが、エンドロールには小池の名前も流れた。
「本人はとても喜んで『本当にありがとうございました、ますますやる気が出ました!』と」(同前)