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「覚醒剤漬けでゴムを外され、もらえるのは1日3000円」日本人少女が堕ちたブラジル人マフィアの“違法売春”の実態《ミキが選んだ地獄とは》――2021年BEST5

2022/05/08
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「そんなこと言わないで……」

 また、ミキは泣き出してしまった。

「ペレがどうでもいいわけじゃないって。好きだよ」

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 これではペレに説得されてしまうのではないか。私はもう強行手段しかないと考えた。ミキの携帯を素早く取り上げる。

「こんにちは」

「やめて!」

 ミキが慌てて止めに入るが振り払う。無駄なトラブルに巻き込まれるのは本当に嫌だが、取材をしていて情が移ってしまったようだ。

少女が選んだ“地獄”「ペレごめんね」

「ちょっと、ミキさんに酷すぎることしてませんか?」

「あ、誰? 用事ないんだけど。ミキに代わってくれる?」

 さっきまでミキに怒鳴っていたのとは違い、とても冷静な対応だ。普通、彼女と電話で話していて、違う男が出たら激怒するのが当たり前だ。

「先日、パチンコ店で会いましたよね。もう、ミキさんは仕事を辞めたいようですよ」

「あー。ミキの男? ミキの何を知ってる? 俺たちに金を借りているし、面倒見ているホストに病気をうつしたこともある。前働いてたスナックでもルール破った。あなたが立て替えられるのか?」

 ペレは私に対して恐喝にならない体裁で脅してくる。どこで習ったのかは知らないが、暴力団の使う典型的な手法だ。裏社会の住人は自分にとって金になる人間を、安易に手放すことはしない。金のなる実を奪うには、それなりの対価の支払いを要求されることがほとんどだ。

 簡単に言えば、私が求められているのはミキを解放する条件として、ペレに金を払えということだ。だが私はミキのために金を払う意気込みはない。

「いくら必要ですか?」

 私は具体的な金銭の額を提示させ、恐喝で逮捕させてやろうと罠を仕掛けた。

「あなたが金を払う必要はない。関わらない方が良いよ。俺たちもボランティアみたいな気持ちだよ」

 すると、ミキから強引に電話を奪われた。ビンタをされる。

「やめてよ馬鹿! ペレごめんね」

 必死にペレに言い訳をするミキ。私はその哀れなミキの姿を見て、自分の気持ちが急激に冷めていくのを感じた。

2021年「社会部門」BEST5 結果一覧

1位:「覚醒剤漬けでゴムを外され、もらえるのは1日3000円」日本人少女が堕ちたブラジル人マフィアの“違法売春”の実態《ミキが選んだ地獄とは》
https://bunshun.jp/articles/-/54050

2位:「飛田新地とは対照的…」尼崎の色街“かんなみ新地”で70年続いた「警察の黙認」が終わった“ウラの事情”《遊郭が一斉閉店》
https://bunshun.jp/articles/-/54048

3位:AV史上最大規模 無修正動画の中国サイト大量流出に業界が危機感
https://bunshun.jp/articles/-/54047

4位:「不法侵入、シンナー、後輩にヤキ入れ。財産は仲間と絆」元バリバリの“特攻狭山”幹部が明かす“ヤンチャのリアル”《「東京リベンジャーズ」で増加する暴走族》
https://bunshun.jp/articles/-/54046

5位:夜中に忍び込んで“不法宿泊”、テント切り裂き…空前の「キャンプブーム」で続出する「ヤバい利用者」たち
https://bunshun.jp/articles/-/54004

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