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「不法侵入、シンナー、後輩にヤキ入れ。財産は仲間と絆」元バリバリの“特攻狭山”幹部が明かす“ヤンチャのリアル”《「東京リベンジャーズ」で増加する暴走族》――2021年BEST5

2021年(1月~12月)、文春オンラインで反響の大きかった記事ベスト5を発表します。社会部門の第4位は、こちら!(初公開日 2021年12月25日)

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「神奈川を統一しようと思っていた」

「誰にも俺たちを止めることはできない」

 神奈川県警の調べに、バイクで集団暴走行為をしていた少年たちはこう供述したという。

 県警暴走族対策室などは12月7日までに、2020年2月22日夜に当時16~17歳の少年計36人を道路交通法違反(共同危険行為など)の容疑で逮捕、書類送検したと発表した。少年らは小田原市などでバイクなど20台に分乗して、信号無視や道路いっぱいに広がりながら暴走していたという。

「翌12月8日には横浜市内で昨年発生した別グループによる『ハロウィーン暴走』の摘発も発表されました。もともと神奈川には湘南など“族のメッカ”が多いのですが、最近は特に摘発が増えている印象がありますね」(県警担当記者)

2018年に6人が家裁送致された暴走族「阿修羅」 ©共同通信

 小田原市の暴走は「小田原狂走連合」(小田原市)と「ストリートランページグループ」(同県大井町)という族名の少年達によるもの、横浜市の暴走は「若連會」(横浜市など)と「羅琉會」(川崎市)だった。

「県警は暴走動画をマスコミに提供しています。これを見ると、赤信号でも平気で進むわ反対車線にはみ出るわで……。中には無免許運転の少年もいて、まさにやりたい放題。何よりもこれだけ集まると騒音がすごかったですね」(同前)

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「東京リベンジャーズ」に憧れて…

 少年期に暴走族や不良に憧れるケースは多いだろう。どの世代においても、“不良・暴走族もの”はマンガの人気ジャンルだ。『湘南純愛組!』『今日から俺は!!』など、社会的なブームになった作品も少なくない。

 そして現在も若い世代を中心に一世を風靡している不良マンガがある。『週刊少年マガジン』に連載中の少年マンガ『東京卍リベンジャーズ』(講談社)だ。

2017年に連載が開始した『東京卍リベンジャーズ』(講談社)

 あらすじはこうだ。

 20代半ばの主人公、花垣武道(はながきたけみち)が、かつての恋人が殺害されてしまうという運命を避けるために、中学時代に繰り返しタイムリープし、事件の元凶となる暴走族チーム「東京卍會」の中で成り上がっていくことで過去を変えていく物語だ。あるバイク好きの男性はこの作品の魅力をこう語っている。

「『東京リベンジャーズ』はバイクの描写が細かいんですよ。だからマニアックなバイカーもよく読んでいますよ。人気キャラクターが乗るバイクが旧車として出回っているのですが、中古価格は連載前と比べて2倍近くになっているものもあります」

 こうした“憧れ”が少年たちを暴走行為に駆り立てているのだろうか。暴走族が絡む事件が多発しているのは神奈川県内だけではなく、全国に広がりをみせている。