「私、女の子に産まれたんが悪かったんかなぁ」
――被告人は(B子ちゃんにとって)どういう存在?
「お父さんを知っている、お父さん代わりの人です。しつけは厳しいなと思いました。叩いたり……。ごはんを食べないと言って叩いていました」
――B子ちゃんが被告を嫌がることは?
「大きくなってからはありました。別宅とかについては『えー』と言っていました」
――被告人と性行為をしましたか?
「はい、最後は2年前の沖縄です。付き合い当初は毎日することもありました。事務所ですることもありました」
――被告に対してどう思いますか?
「罪を認めないのは、自分のプライドとか立場を守るためだと思う。反省していない。なんでこんな苦しんだのに。今も苦しんでいるのに。
裁判長、娘が言うんです。『私、女の子に産まれたんが悪かったんかなぁ、男の子に産まれたらよかったのかなぁ』『もし私が言わなかったら、今ごろ自殺して死んでたよ』って言うんです。
「裁判長、お願いです。娘の痛みを法で裁いてください」
主人と(B子ちゃんを妊娠した時に)女の子やって分かった時、すごく喜んだんです。嬉しくて絶対守ると思ったのに。主人が死んで寂しい思いをさせたくなくて頑張ったのに。亡くなった主人にも申し訳ない。娘、死んだらどうしようと思います。今でも、明日死んでいたらどうしようって……。この間も文春の人が来ました。被害のことを知っていました(※取材班は5月26日にA子さんに話を聞くべく接触を試みたが、A子さんは取材を拒否した)。
お願いです。裁判長、裁判官、お願いです。娘の痛みを法で裁いてください。お願いします」
悲痛な叫びが法廷に響き渡り、A子さんへの検察側の質問は終了。この日は閉廷となった。この日、B子ちゃんやA子さんが証言をしている間、ヤマモト被告は前を見つめ、時折、天を仰いでいた。
(#4へ続く)