文春オンライン
《懲役7年》「お母さん、ごめんなさい。言えなかった」小学生の娘が愛人男から性的虐待 母親は法廷で嗚咽を《大阪・少女強制性交》

《懲役7年》「お母さん、ごめんなさい。言えなかった」小学生の娘が愛人男から性的虐待 母親は法廷で嗚咽を《大阪・少女強制性交》

大阪・少女強制性交事件 #3

genre : ニュース, 社会

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 文春オンラインが2021年6月3日に報じた、大阪府郊外の町で金属部品加工の工場を営むヤマモトシュウジ被告(50代・仮名)が、愛人の娘に対して「強制わいせつ」「強制性交」を犯した罪に問われていた事件。

 その後、今年1月に大阪地方裁判所某支部で懲役7年の実刑判決がくだったことがわかった。ヤマモト被告は控訴したが、大阪高裁は9月6日、被告の控訴を棄却した。裁判長が15分にわたり判決文を読み上げるなか、ヤマモト被告は前を向き目をパチパチとさせ、ときおり両手で頭を抱えこむ仕草を見せた――。

 文春オンラインでは、これまで大阪地方裁判所某支部で行われてきた公判の様子を報じてきた。当時の記事を再公開する(初出2021年6月5日、肩書き、年齢等は当時のまま)。

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◆◆◆

 今年3月より大阪地方裁判所某支部で行なわれている刑事裁判。大阪府郊外の町で金属部品加工の工場を営むヤマモトシュウジ被告(50代・仮名)は町工場の従業員で愛人だったA子さん(40代)の娘であるB子ちゃんに対して「強制わいせつ」「強制性交」を犯した罪に問われている。検察は、B子ちゃんが小学3年生の頃から性被害に合い、自殺を考える程追い込まれていたと指摘、だが、ヤマモト被告は逮捕当時から容疑を否認、B子ちゃんが訴えた性被害も「作り話だ」と供述しているという。

※この裁判では被告人名から被害者が特定される可能性があるため、被害者を保護する観点から「被告人名秘匿」の措置がとられています。本稿でも被害児童の特定を避けるため被告を匿名で報じます。

「わいせつなことをされて……家庭が壊れるから言えなかった」

 6月2日に開かれた4回目の公判。午後3時過ぎに、被害者のB子ちゃんに対する被告弁護人側の質問が終わり、B子ちゃんが退廷すると、傍聴人は一度法廷の外に出された。その間にB子ちゃんの母親であるA子さんが入廷し、パーティションを証言台周辺に設置する遮蔽措置がとられた。傍聴人が再び席に着いた後、A子さんがか細い声で宣誓した。

※写真はイメージ ©iStock.com

 検察側はまず、A子さんとヤマモト被告の関係性について聞いた。

「付き合っていました。主人の職場関係で知り合いました。主人と被告人の関係は取引先の元請けと下請けの関係です。被告人と知り合ったのは平成23(2011)年頃です。主人は平成24(2012)年に交通事故で亡くなりました。付き合い始めたのはそこから1年後くらいです」(A子さん)

――被告には奥さんがいた?(検察官、以下同)

「はい」(A子さん、以下同)

ヤマモト被告 

――不倫関係?

「はい。(距離が近づいたのは、2012年に)主人がなくなって(ヤマモト被告が)『弁護士を紹介したい』と言って、そこからです。主人が亡くなって1年は何もしていませんでしたが、被告人の会社で働くようになりました。付き合うようになって平日は仕事で関係していて休日は旅行に行ったり家に行ったりしました。別宅(※前記事で登場した“別邸”のこと)以外では和歌山の別荘に行きました。

(B子ちゃんへの)わいせつ(行為)を知ったのは、2年前の8月上旬、旅行の前日に私の部屋に手紙が貼られていました。見つけたのは夜の21時ごろです。メモの内容は『お母さん、ごめんなさい。黙っていたことがあります。わいせつなことをされて……家庭が壊れるから言えなかった、ごめんなさい』でした」