「皆を優勝という目標に向けるための役に立ちたい」
あれから10年の時が流れ、古巣ベイスターズに復帰した藤田選手。まだまだ勉強中ですが、私もtvkのスポーツアナとして年間多くの実況を担当させていただけるようになりました。 今はコロナ禍で直接話をする機会はほぼなく、あの時のお礼を言う機会もありません。4月19日からの3連戦。第1戦の藤田選手の代打同点タイムリー。そして第3戦の代打勝ち越しタイムリー。まだ言えていないお礼と、感謝の気持ちを乗せて冒頭のように実況しました。
楽天では13年に日本一を経験している藤田選手。tvkのニュース番組のインタビューで、「選手1人1人が優勝という目標に本気で向かわないと、優勝は出来ない。皆を優勝という目標に向けるための役に立ちたい」と話していました。
後輩へのアドバイス、練習やベンチでの姿、何気ない声掛け……豊富な経験を還元することも期待される藤田選手。 でもそれ以上に一番求められることは何か。それは藤田選手が口にしていました。
「一緒に若い選手と切磋琢磨して、いいライバルになっていきたい」
今年40歳になる藤田選手の活躍が、ベイスターズにどんな化学反応を起こすのか。それを敏感に感じ取り、逃すことなく言葉にして、放送に乗せていくことは、私の今年のミッションの一つだと感じています。
コロナによる大量離脱、相次ぐ主力のケガ……。開幕から2か月、数々の試練が襲ってきました。それでもシーズンはまだ前半戦。私自身、tvkに来て、より一層のベイスターズを愛する気持ちと、中畑初代DeNA監督ばりの「諦めない精神」を手に入れました。
tvk開局50周年の年に、ベイスターズの24年ぶりの優勝に立ち会える事を信じて、ファンの皆さんと同じ熱量で、今後も心を込めた放送をお届けしていきます! そして、ビールかけ中継の現場で藤田選手に「10年越しのありがとう」を伝えたいと思っています。
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