昭和34年(1959年)創刊の総合週刊誌「週刊文春」の紹介サイトです。最新号やバックナンバーから、いくつか記事を掲載していきます。各号の目次や定期購読のご案内も掲載しています。

「なんで引き離すの? 息子には父親が必要じゃないの?」

――桃花さんはどのように子育てをしていきたかったのでしょうか。

横井 当時は実家に住みながら、彼と一緒に子育てをしたいと思っていました。認知してもらって、結婚ができる年齢になったら結婚して一緒に育てていきたいと。実際に彼も、「一緒に育てよう」と言ってくれていたので。

 でも、その話し合いの後から私の母親が「もう関わるな」と、彼との接近禁止令を出していたので、全く会うことができなくて。母はそんな無責任なことを言う彼には父親の資格はないし、養ってもらう必要はないと思っていたみたいです。

成人式

 私は、できるならそばで一緒に子育てをして欲しいと思っていたので、母親の目を盗んで連絡を取り合っていました。彼は私とのLINEでは、「頑張ろうね」とか「一緒に育てよう」って言っていたんです。出産直後に生まれたことを連絡すると、彼はすぐに病院にきたんですが、それを知った母親は激怒して、彼を帰らせました。子どもには絶対に会わせないと。

 それが辛かったです。今考えれば母の気持ちがわかるし、なんで彼にそんなに執着していたんだろうって思うんですが、当時は出産して、体もボロボロでしんどくて、彼に会わせてくれない母親に対して当たっていました。「なんで引き離すの? 息子には父親が必要じゃないの?」って。

 自分の気持ちと戦っていましたね。母の気持ちはわかるけど、子どもにとって父親は大事だから彼とは繋がっていたい。離れるんだったら、養育費は欲しい。どうすればいいんだろうって。

桃花さんと幸希くん

――いろんな葛藤があったんですね。

横井 そうですね。出産してからもしばらくは彼と連絡を取り合っていました。LINEで「将来迎えに行くから、一緒に育てよう」って言われて、中途半端な関係が続いていました。でも、出産から1年くらい経った時に、「あれ、なんでこの人と繋がっていなければいけないんだろう」って急に思い始めてしまって。

 子どもにとって父親は大事だから、彼とは連絡を取っていなければいけないって思い込んでいたんですが、私一人でもこの子を大切に育てられるし、その方がこの子にとってもいいんじゃないかって。一切子どものことを真剣に考えてくれない彼にしがみついている理由はないし、この際ズバッと縁を切ろうと思いました。

z