15歳で子どもを出産した横井桃花さん(20)。当時中学を卒業したばかりの彼女は、その後も未婚のまま一人で育てていくことを決めたが、相手から養育費をもらうことができず金銭的にも苦しかったという。
そんな彼女の子どもは、今年5歳になった。妊娠がわかってから出産するまでの経緯や、相手との関係、現在の生活について詳しく話を聞いた。(全3回の2回目/続きを読む)
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認知も養育費も拒否され「もう話し合っても無理」
――相手の家族は産んで育てることに賛成していなかったんですね。
横井 彼の「里子に出してください」という言葉を聞いた瞬間、涙が止まらなくて、すごく辛かったです。お腹で息子が成長して行く中で、私はどんどん母親の気持ちになっていったので、里子に出すという選択肢は全くなくて。
私は里子に出す責任ではなく、自分の手で愛情を注いで育てるという責任を取りたかったので、「自分たちで育てようと思っています」と伝えました。そしたら、「それなら私たちの家で育てなさい」と。
私自身15歳でまだまだ未熟で不安だったので、「子育ては自分の母親の元で教えてもらいながらやっていこうと思っています」と伝えると、それなら何も協力できないと言われてしまって。
――横井さんの実家で育てるのであれば、認知はできないということですか。
横井 そうです。その言葉に私は何も言えなくて、母親が「もういいです。帰ります」と、結論が出ないまま話し合いは終わりました。話してもしょうがないというか、彼の家族の考えには到底納得できなかったので、解決することはないだろうなって。
私の母は、「もう話し合っても無理だし、養育費はもらわずにうちで育てるのが良い。一切関わらずに生きていこう」って言っていました。