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2018/01/02

日本のパズルを世界に紹介、『PUZZLE NINJA』発刊

 日本のパズル関連本では、2017年は『東大ナゾトレ』(扶桑社BOOKS)がヒットしましたが、イギリスではそれとはまた異なり、日本のパズル、中でも鉛筆を使って論理的に解く「ペンシルパズル」を紹介する本が秋に発行されました。それが『PUZZLE NINJA』です。

『PUZZLE NINJA』

 著者は、『素晴らしき数学世界』などのベストセラーを著したアレックス・ベロス氏。『PUZZLE NINJA』には、約200問のパズルが載っていて、そのうちの半分がニコリの本に載ったもの。ここで言う「ペンシルパズル」は、鉛筆で数字を書き込んだり線を引いたりして解くもので、数独が代表的。他には週刊文春の「てこずるパズル」にも載っている、カックロ、スリザーリンク、ナンスケなどがあります。日本では、ニコリを中心にすでに数百種類のペンシルパズルが考案されていて、知識や言語の壁なしで楽しめるので、海外でも一部には熱狂的なファンがいたのですが、今後は日本のサブカルの1つとして広まっていく可能性がありますね。

NYタイムズ・パズル編集長ウィル・ショルツさんと安福さん

すごくやさしいパズルが広まるかもしれない理由

 2018年ですが、前述の「数独認定試験」や「東京パズルデー」が引き続き行われる見込みで、それぞれ発展が期待されます。

 また、被災地の高齢者に数独が広まったことに関連して、認知症予防のための、すごくやさしいパズルが広まるのではないでしょうか。深く考えるよりも、とにかく鉛筆を動かして「わかった!」と喜ぶ瞬間を増やす。そういうことがパズルに求められると思われます。

メガクロスのギネス認定書を持つ、ニコリ代表・鍛治真起さん

 一方で若年層向けのパズルは、ナゾトレや脱出型ゲームのような数名で楽しめるものが引き続き流行っていくと思われますが、ネタ切れになりやすい分野でもあるので、パズルよりも演出で楽しませる方向に行くかもしれません。

数十年に一度の大ヒットパズルは生まれるか?

 個人的に注目しているのは、ギフトとしてのパズルの可能性です。3Dプリンタの普及などで、精密な立体パズルを個人で作ることも可能になっていて、例えば結婚式の引き出物を数十個作る、といったことが手軽な予算でできるようになっています。パズルを解くと隠されたメッセージがわかる、なんてこともできるので、サプライズパーティにも使えるでしょう。

 パズルの世界では、何十年かに1回、大ヒットパズルが生まれることがありますが(ルービックキューブとか立体迷路とか)、今はむしろ少人数で楽しめて、その人たちに合うパズルが多数生まれる、という傾向が強まると考えています。

NYタイムズ、ウィル・ショルツさんのクロスワード

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