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『マイファミリー』の二宮和也、松本潤、相葉雅紀、櫻井翔…活動休止後の嵐メンバーのドラマ出演を振り返る

2022/05/29

「煮るなり、焼くなり、二宮和なり」(伊藤ハム「The GRAND アルトバイエルン」のCM)――ダジャレすら渋く聞かせてしまう演技派・二宮和也主演の日曜劇場「マイファミリー」(TBS系 日曜よる9時~)が好評だ。

日曜劇場『マイファミリー』(TBS公式サイトより)

 要因のひとつは初回から圧倒的だった二宮の演技力。鳴沢温人(二宮)、未知留(多部未華子)の娘が誘拐されたことから始まる「マイファミリー」は二宮の真に迫った演技が緊張感を高め、視聴者をぐっと物語に没入させる。

 誘拐事件は意外にも第3回で解決……と一瞬拍子抜けしたものの、その後、鳴沢夫婦と関わりある夫婦たちの子どもが次々と誘拐され、温人が交渉人となったことで逆に犯人の疑いがかかりはじめる。が、5月22日(日)放送の第7回で温人は犯人を突き止めて……。

 温人の立場に変化もあるとはいえ、誘拐→犯人からの連絡→要求された身代金を届けに行く……基本は同じこと(誘拐)が繰り返されている。にもかかわらず世帯視聴率はそれなりにキープしている。考察ドラマとして、また、日曜劇場の視聴習慣を利用した画期的なドラマとして快調だ。それも二宮和也でなければもう少しダレたのではないだろうか。

「働く大人」を演じる二宮和也のリアリティー

 何度同じようなシチュエーションを繰り返しても二宮は常にぴりっと深刻さをキープしている。演技をしていない二宮和也のときはどちらかというと脱力系の雰囲気があるが演技をすると途端にただならない集中力を発揮し、深みを醸し出す。大御所キラーな面があり、重みある演技で倉本聰、クリント・イーストウッド、蜷川幸雄、山田洋次(50音順)などに重用された。

 大御所たちが二宮を信頼していた点は、自分を追い込んで演技に没頭する若者特有の素朴さではなく、冷静に演技をコントロールできる希少なクレバーさであったように感じる。

 2020年12月31日をもって嵐としての活動を休止した後、二宮和也は俳優としての活動を増やしていくかと思ったら、21年4月にYouTubeで「ジャにのちゃんねる」を開設、後輩たち(中丸雄一、山田涼介、菊池風磨)とエンタメ企画をやっていて、それはそれで面白い。

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