文春オンライン

2022/06/05

 小室さんの意思とは関係なしに、お金に困った母子家庭の息子が皇族と結婚すると知った一部の人たちが、小室家が「皇室の名前を利用しようとしている」「一時金欲しさに結婚する」と思い込んだのかもしれない。小室家の「金銭トラブル」が、かたちを変えて噴出するたびに、怒りのコメントがどっと増えたそうだ。

小室圭さんの悲劇

 いったん色のついたフィルターで見られると、それを変えるのは難儀だ。のちの「小室文書」でもわかったように、小室さんは母親の「金銭トラブル」を借金として考えていなかったのだから、当然釈明するつもりはなかったのだろう。沈黙を続けていたのは、なぜ自分たちが非難されるのかという、世間とは逆の怒りかもしれない。

 すでに渦に巻き込まれていたはずの宮内庁は、我関せずかどうかは知らないが、様子を見ているだけで、ふたりに手を貸して問題を解決しようとする気配はなかった。何もしなければ、最初につけられた色が、その後も変わることがないのは当然である。こうして「皇室の名を利用する姑息な小室さん」のイメージがどんどん沈着していった。こうなったあとで「国民の理解を得ろ」と言われても、どうすることもできない。

©文藝春秋

 もっとも、小室さんにすれば、結婚は個人の問題であって、国民の理解を得るなんて考えもしなかっただろうから、たとえ宮内庁から「国民への釈明」うんぬんと言われても理解不能だったかもしれない。あちこちでボタンの掛け違いがあって、結果的に国民のひんしゅくを買ってしまったことが、小室さんにとっての悲劇だった。

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