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2022/06/17

source : 文春新書

genre : エンタメ, 芸能, テレビ・ラジオ, 読書

志村が語る“師匠”の姿

「40年間一生懸命、一生懸命走ってきて、絶対に妥協を許さない長さんだったよな。でも40年間本当に気を抜かないで、一生懸命やってきたんだと思う。本当にご苦労さん。これから俺たち4人で、ドリフターズまだやっていくよ。あんたが残した、財産だからね」

 午後3時を回り、メンバーや元付き人たちが棺を霊柩車に運び、出棺を迎えた。沿道からは拍手とともに、「オイッス」「次いってみよー」「ありがとう」の声がかかった。

ザ・ドリフターズ ©AFLO

 テレビカメラは、葬儀の最中に志村の目からこぼれる大粒の涙を映していた。数日後に志村は雑誌の取材を受け、師匠の死を次のように語っている。

〈全身の力が抜けましたね。もうかよ、って感じです。付き人にしてもらい、なおかつメンバーに入れてもらってチャンスを与えてもらった。今の僕があるのは、いかりやさんのおかげですから、本当に感謝しています〉(『週刊ポスト』2004年4月9日号)

 志村はある場面を思い出していた。昔、二人で酒を飲んだことがある。そのとき、志村はいかりやから次のように言われた(『BIG tomorrow』2004年11月号)。

「お前、俺に似てるよな」

 いかりやと志村は、自他ともに認める似たもの同士だった。いかりやの笑いを継ぐ者は、志村しかいないのだ。

ドリフターズとその時代 (文春新書)

笹山 敬輔

文藝春秋

2022年6月17日 発売

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