「司会の進行が抜群にうまくて、とにかくしゃべりは凄かった。周囲には『師匠(高橋平明容疑者)のしゃべりは間違いなく天才』と評価する人も多かったのです。さんまさんも高橋の影響を多少は受けていたのではないでしょうか。
というのも、さんまさんと高橋はそっくり。相手の話を目を細めて聞いている姿や、突っ込みのタイミングと大げさなリアクション、そして台本なしのアドリブ力。今テレビでさんまさんを見ると、高橋とダブって見えてしまって…。
今回こんな事件を起こし、大変憤っていますが、実力はあったので“もったいない”と思う気持ちもあります。最近はさんまさんを見ると高橋を思い出して辛くなるので、テレビを見る時間はめっきり減ってしまいました」(被害届を出したAさん)(全3回の1回目/#2、#3を読む)
200万、300万と騙し取る詐欺を重ねてきた、さんまの兄弟子
愛知県警は5月19日、名古屋市中村区の元落語家・高橋平明容疑者(72)を詐欺の疑いで逮捕した。高橋容疑者は2020年、実際には開催しないイベントの“準備金”という名目で、知人のAさんから200万円を騙し取った疑いがもたれている。
高橋容疑者は1974年、笑福亭松之助さんに入門し「明石家小禄」の名で活動開始。同じ年に弟子入りした駆け出しの明石家さんまとコンビ「明石家さんま・小禄」を組み、野球や相撲の“形態模写”を始めた。その後、さんまがピンで人気者になるとコンビは消滅。高橋容疑者は吉本興業を退社後は京都や岐阜でスナックを経営したり、ディナーショーなどのイベントの司会業を行ったりと流転の人生を歩んできた。
そんな高橋容疑者だが、実は詐欺で逮捕されたのは今回が初めてではない。
「1994年にも母の内縁の夫が亡くなった際、通夜の席上で葬儀代の名目で知人複数人から2000万円を騙し取り、詐欺容疑で逮捕されました。同じ頃、芸能人を招いたイベントの“準備金”として知人から10億円近くの大金を集め、その金を返済できずに自己破産しています。今回の逮捕と手口も一緒ですし、もはや詐欺師もベテランの域に入っていると言って良いでしょう」(業界関係者)