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もともと俳優志望で、今クールでもドラマに出演

 ♯5の記事(「肥後さんは本当のお笑い好きで全部考えているんだ」上島竜兵さんが親友に明かした“ダチョウ倶楽部への愛”)でも触れたが、上島さんはもともと俳優志望だった。高校時代には、ダスティン・ホフマンや西田敏行に憧れていたという。高校を卒業した後、上島さんもまた“上京”し、劇団「青年座」の研究生に合格。スーパーでバイトをし、古い木造アパートで下宿生活を送りながら役者を目指し続けた。1989年からスタートした「ビートたけしのお笑いウルトラクイズ」(日本テレビ系)の出演などをきっかけにダチョウ倶楽部がブレイクした後も、上島さんは俳優としても活躍。「怪物くん」(日本テレビ系)や「真犯人フラグ」(日本テレビ系)などのテレビドラマに出演し、独特な存在感を放ってきた。今クールでも、ドラマ「やんごとなき一族」(フジテレビ系)や「家政夫のミタゾノ」(テレビ朝日系)に出演していた。

若かりし頃の上島さん

“昭和のカタブツ”を思わせる山田の父親役を演じた上島さん

「『上京エール』で上島さんは花屋の店主を演じました。エプロン姿で接客をし、父の日のプレゼントを買うお客さんに『ウチの息子は父の日なんて覚えてないですよ』と、皮肉交じりに言うような“昭和のカタブツ親父”を思わせる役です。でも、実はそれは素の寂しがり屋の性格を隠しているだけで、息子である山田さんから、父の日のプレゼントとして『ビールのギフト券』をLINEで貰うと、息子に満面の笑みで返信したあと、夜道をスキップしながら家路につくのです。お酒好きでお茶目な人柄がなんとなく上島さんご本人のプライベートの性格とも重なる気がして……。、全体でわずか1分弱のドラマでしたが役になりきって見事に演じていただきました。

「上京エール」公式HPより

 それだけにドラマを世にだしたかったのですが、『エールを贈る』というドラマのテーマを考えると、あのような亡くなり方をした上島さんの出演シーンをそのまま出すのはなかなか難かしいのではないかという声が内部から出て。商品のCMも兼ねた作品である以上、亡くなった方で『話題づくり』をするのは無粋だとの声もあがったようです」(同前)

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ダチョウ倶楽部(太田プロHPより)

 そんな時に、亡きメンバーの代役として、声をあげたのが、ダチョウ倶楽部リーダーの肥後だったという。