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一人だけど一人じゃない…ドラゴンズ女子が語る「ソロ活野球のススメ」

文春野球コラム ペナントレース2022

2022/06/18
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 突然ですが皆さんに質問をしたい。「野球観戦に行くとき、誰と一緒に観に行きますか?」。友達? 恋人? 会社の同僚? 野球好き仲間?

 いろいろあるが、私は圧倒的に一人で行くことが多い。仕事終わりに「この後、野球見に行くんです」と言って「いいねー! 誰と?」と聞かれ、「一人です」と答えて何度「(え? 女性が一人で野球観戦……?)」と引かれたことだろう。

 ツイッターでエゴサーチをして「球場でたてはる見かけた。本当に一人で見てた」という呟きを見かけたこともある。友人からはっきりと「一人なの⁉ やば!」と言われることもある。まだまだ女性が一人で野球観戦をするのは不思議がられる。少数派なのかもしれない。

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 一応言っておくと、私だってもちろん友人や同僚と野球観戦をすることもある。そしてもちろん、それはそれでとても楽しい。でも、みんなで見る野球がとても楽しいということを踏まえた上で、私はみなさんに話したい。一人で野球観戦することの楽しさを。

「ソロ活女子のススメ」というドラマがあったように、私は「ソロ活野球のススメ」を説きたいのだ。

ソロ活中の筆者 ©舘谷春香

 ドアラを連れて野球場へ行こう

 一人で野球を見ることの良さの一つに「圧倒的に試合に集中できる」ことがある。

 私だけかもしれないが、友人と野球を見ていると楽しくなってお酒も進み、楽しくなっておしゃべりしてしまって、一人で見るときよりも試合内容をしっかり覚えていないことが多い。得点シーンや良いプレーは覚えていても、細かいことに目が向かない。

 一人で見ているときは目の前の試合に全集中しているので、試合展開をよく覚えている。そして細かいことが気になってくる。例えば、バッターがスイングをしたかしていないか微妙なときのキャッチャーが塁審に確認する仕草好きだなあ、とか。レフトの選手の打球を待っている時の姿勢好きだなあ、とか。試合内容について「よくそんなこと覚えているね」と言われるが、それは私が基本一人で観ているからだ。お酒を飲みたいときは飲めばいいし、集中して試合を見たいときには飲まなくてもいい。全ては自分次第なのだ。なぜなら一人だから。

 せっかく球場に行ったんだから写真を撮りたい! だけど一人で行ったら写真が撮れない! という恥ずかしがり屋なアナタ。一人だからなんて気にせず自撮りをしよう。大丈夫、意外にまわりの人はアナタのことを気にしていない。なぜならまわりの人も野球が好きな人なんだから。

 野球観にきてユニフォーム着たら、そりゃ写真撮りたいよね、うん。わかるわかる。ということで、球場で自撮りしてる人を見ても引かないでほしい。人目が気になる人は、客席最後列の後ろから撮るのがおすすめだ。野球場の雰囲気はたっぷり感じられつつ、人目をあまり気にしなくていい。悲しいかな平日のバンテリンドームは客席がガラガラで、客席で撮っても何の恥ずかしさもないこともある。ドラゴンズはソロ活に向いている。ソロ活人口が増えたら、この悲しみも少し減るのかもしれない。

 それでも恥ずかしいという方はグッズを持って撮ろう。ドラゴンズファンの方に特にオススメなのは、ドアラを1匹連れていくことだ。ドアラと撮れば1人じゃない。1人と1匹だ。もはや2人だ。ドアラの耳を装着して撮れば、なんなら2匹だ(私は一体何を言っているんだろう)。

©舘谷春香

 それでもやっぱり自撮りは恥ずかしい! という方、もはやドアラだけ撮ろう。それでもあなたの写真フォルダには、その日の思い出として唯一無二の写真が残る。一人で野球を観たという思い出を写真に残そう。

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