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頼もしすぎるロメロを見てマリーンズの“クセのスゴい”外国人たちに思いを馳せる

文春野球コラム ペナントレース2022

2022/06/22
note

 佐々木朗希様以外も頑張ってるんですよ!と世間の皆々様にお伝えしたいロッテの粘りぶりである。

 神宮で山田哲人にホームランを叩き込まれまくり、巨人の“走力戦”や佐藤輝明の一発で朗希様登板の試合を落とす――というショッキングな敗戦がありながらも、交流戦を10勝8敗の3位(パでは首位!)で乗り切った。今季のパは3位以下こそ超団子だけど、2位楽天が4.5差、首位ソフトバンクも6差(以下の数字はすべて6月20日現在)なら、希望を捨てる必要がない。

 さらに先週末の日本ハム戦3連勝マジで大きかったなあ……と振り返った時、2戦目のロメロがまさに「今どきの先発投手の仕事」をキッチリとしてくれた。

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ロメロ

 4回に野村佑希に一発を食らった以外は散発4安打の1失点、これをクオリティスタート(QS)と言わずしてなんと呼ぼう! という感じだ。

 2021シーズン、中日からロッテにやってきたロメロ。初年度は4試合だけの登板だったから来年いないかもな……と思っていたら、今季も残留すると今やローテの大事な一角。防御率2.22で5勝4敗ながら、6回以上投げて3自責点以内のQSが11試合中8試合。まさに計算できる助っ人だなあと感謝ばかりである。ゲレーロも防御率こそ3.51とはいえ15ホールド3セーブ。朗希様でマヒしてるけど160キロのストレート投げ込んだり、あの長身ヒゲもインパクトが強い。

 超投高打低の今シーズンにあって、野手の助っ人陣は打率でかなり苦しんでいる。とはいえレアードはもう2ケタ(11本塁打)寿司を握ったし、エッちゃん(エチェバリア)が見せるアクロバットな守備、マーティンのプルヒッティングとレーザービームもキャラが立っていて、なんだかんだ大好きである。さらには6月に新外国人オスナ(メジャー通算155セーブってすごくないですか奥様)が加わった。これで外国人枠が満杯になった結果、エッちゃんが登録抹消に……と、外国人枠の存在がちょっと憎くなった。

 そういやマリーンズを見ていると、ずーっと助っ人外国人に魅了されている気がしている。自分がロッテを観始めた90年代後半から00年代にかけてそうだったよな……とか考えたら、00年代前半の助っ人の成績をふと調べたくなった。名前見るだけでも泣いてしまいそうだが――個人的に印象に残る01、03、05年の外国人選手と成績をちょっと調べてみた。

ウキウキして見ていた福浦、ボーリック、メイの並び

<2001年>
ボーリック 132試合 打率.279 31本塁打101打点1盗塁
メイ 132試合 打率.282 31本塁打91打点0盗塁
ミンチー 30試合 12勝14敗 204.1回102奪三振 防御率3.26
シコースキー 12試合 1勝4敗 42回31奪三振 防御率6.43

 うへー懐かしい4人。さらにボーリックもメイもなんてシンクロしたような数字なんだ、それもハイレベル……。

 何はともあれボーリック神である。

 なんと表現していいか分からない独特のフォームをバッティングセンターでマネして、背中を攣りかけた思い出が……。余談はさておき、ホームランを打てば勝つという神話を作っただけでも崇拝の対象である。ちなみに01年、ボーリックの107四球はリーグ最多だった。出塁率.414、長打率.560のOPS.974とかやっぱり神である。首位打者を取った福浦様、ボーリック、デリック・メイの並び、ウキウキして見てたっけ……。

 最優秀防御率を受賞したミンチーはミンチーで、200回余裕で超えてるとかイニングイーターにも余りある。なおシコースキーの成績は……だが、12試合中7試合が先発登板での成績。ここからリリーフ転向して鉄腕になるのだから、当時の球団がもう1年チャンスを与えたのが好判断だったと言える。なおクベンカという投手もいたけど、彼の名誉のために、成績は載せないでおく。

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