独自路線の任天堂、強大すぎるライバルのマイクロソフト
まずは任天堂のサブスク「Nintendo Switch Online + 追加パック」を見ていこう。このサービスでは、オンライン対戦などの機能を利用する通常サービスに加え、NINTENDO 64およびメガドライブのレトロゲームがプレイできるほか、『マリオカート8 デラックス』や『あつまれ どうぶつの森』の追加コンテンツが遊べるようになる。
任天堂は、サブスクにおいても独自路線を貫いているのがポイントだ。レトロゲームはソニーと同じだが、現行で展開しているゲームソフトそのものを提供することは基本的になく、あくまで追加コンテンツを定額で遊べるようにしている。
任天堂のゲームソフトは発売から時間が経過しても価値が下がりにくく、かつ長期的に売れる場合もしばしばある。サブスクで定額遊び放題にするのは損失が大きいうえに、それを行わないことで小売店への配慮にもなると考えられる。
何より任天堂のサブスクはかなり安い。各ゲーム機のサブスク料金1ヶ月を比較すると以下のようになる。
・Nintendo Switch:約409円(*2)
・PS4/PS5:850円・1300円・1550円のいずれか(*3)
・Xbox:850円・1100円のどちらか(*4)
*2:Nintendo Switch Online + 追加パックは年払いのみ対応で1年4900円。この金額は月割したもの。追加パックなしの従来サービスの場合、月額306円となる。
*3:PS Plusは3つのプランによってサービス内容・価格が異なる。一番安い850円は従来と同じ(ゲーム定額遊び放題はなし)、1300円でPS4/PS5タイトル遊び放題、1550円でクラシックスカタログ、ゲームトライアル、クラウドストリーミングにも対応。
*4:Xbox Game Passは、850円でXboxもしくはPCのゲームを定額遊び放題。1100円のプランはXbox・PCのほかクラウドゲーミングやオンライン対戦機能も使えるようになる。
任天堂のサブスクはサービスの内容が弱いものの、他社の半額以下だ。安ければサービス内容がそれなりになっても納得しやすいわけである。
そもそもPlayStationのライバルは、同じハイスペック家庭用ゲーム機であるXboxだ。そして、マイクロソフトが提供するサブスクサービス「Xbox Game Pass」が異常といえるほど“強すぎる”のである。