“強すぎる”マイクロソフト
Xbox Game PassはXboxだけでなくPCでも遊べるうえ、一部タイトルはクラウドゲーミングでスマホなどにも対応している。400タイトル近くのゲームソフトを定額で遊べるのはもちろん、本来であれば8000円程度の値段で販売される大作が初日からサブスク入りする可能性があるのだ。
マイクロソフト傘下のゲーム会社のタイトルはXbox Game Pass入りするケースが多く、海の向こうで爆発的な人気を誇るFPS(一人称視点シューティング)『Halo Infinite』、かなりの精度でシミュレートした地球を飛べる『Microsoft Flight Simulator』も発売日から定額で遊べた。
「Fallout」シリーズや「The Elder Scrolls」シリーズなど超有名RPGを手掛けるベセスダ・ソフトワークスも2020年に傘下に入っており、2023年発売予定の期待作となるSF RPG『スターフィールド』も発売初日からこのサブスクで遊べる予定だ。
また、マイクロソフトは2022年1月に大手ゲーム開発会社アクティビジョン・ブリザードを約687億ドル(約7兆8727億円)で買収すると発表している。この買収がきちんと終われば、「Call of Duty」シリーズ、「キャンディークラッシュ」シリーズなどの有名タイトルがXbox Game Passに登場する可能性もありうる。
そして、Xbox Game Passでは昨今注目されているインディーゲーム(独立した個人や少人数で開発したゲーム)においても発売初日サブスク配信のケースがしばしばあり、ラインナップが月額価格に見合わないほど充実しているわけだ。
さらに2022年6月30日からは、ゲーム機がなくともテレビだけでXbox Game Passを遊べるようになる「Xbox TV」が展開される。現在はサムスン製スマートTVのみ対応だが、普及が進めばテレビとコントローラーだけで『フォートナイト』などをはじめ大量のゲームが遊べる世界になりうるのだ。
なお、Xbox Game Passのユーザー数は2020年4月で1000万人、同年9月で1500万人、2021年1月で1800万人、2022年1月で2500万人と急成長を遂げている。ゲーム会社の買収がうまくいけばより成長する可能性は高く、「ゲームサブスク界のネトフリ」になりそうな勢いがあるほどだ。
このように、任天堂は独自路線を貫き、マイクロソフトは大作の初日配信など強烈なタイトルラインナップを揃えてきている。そういった他社と比べるとソニーのサブスクはまさしく「微妙」な立ち位置で、大勢の期待に応えられるようなものにもなっていないし、最も価格が高いのに最も特徴がないのである。