東京都心から約360km離れた“絶海の孤島”、青ヶ島。2022年6月1日時点の人口は166人で、「日本一人口の少ない村」としても有名だ。八丈島を経由してヘリコプターか連絡船を利用しないとたどり着けず、それぞれ1日1便しか出ていない。ヘリコプターの席数は9席のみで予約が困難、連絡船の就航率は5割程度とも言われている。
そんな青ヶ島ではここ数年でネット環境が整い、シェアハウスができるなど、移住者を受け入れる態勢が少しずつ整備されているという。しかし島民の佐々木加絵さん(38)は、「移住者が快適に過ごすには、まだまだ課題がある」と話す。彼女が考える島の課題や、思い描く“青ヶ島の未来”について話を聞いた。(全3回の3回目/2回目から続く)
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移住者が増えている青ヶ島の“仕事環境”は?
――最近は島外から青ヶ島に来る人が増えているのでしょうか?
佐々木加絵(以下、佐々木) 旅行と仕事をかねて来る方も、移住してくる方も増えていますね。私のYouTubeチャンネル「青ヶ島ちゃんねる」を観て移住を決めてくださった方も2名いるんですよ! 最近はシェアハウスもできたので、パソコン1台で仕事ができるWeb関係の方に注目され始めているようです。
これまでは教員や役場の職員とか、転勤で数年滞在する人が多かったですけど、これからはWeb関係の人が増えてくるんじゃないかと思います。ネット環境が整っていて、ワーケーションもできるので。
――Web関係のように、パソコン1台で働けるスキルがないと移住は難しい?
佐々木 そんなことはないですよ。例えば看護師や保育士の求人は常に出ているし、リゾートバイトとして居酒屋で働くのも島外の若い人たちから人気があります。