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「チューしたい」「お手て繋いでてもいい?」被害女性の嘆き「博報堂局長のセクハラを訴えたら“派遣切り”」

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ハラスメント相談窓口に通報すると予想外の展開に…

「その後も、『チューしたい』『お手て繋いでてもいい?』などと言われ、本当に気持ち悪かった。他のお客さんの目もあるのに、大声で『おうちで抱き合いたい』とも。Xさんと今後仕事をする上で気まずくなりたくないという気持ちで何とか耐えていましたが、もう我慢の限界でした」

博報堂はセクハラ対策にも力を入れていると言うが……

 翌日、A子さんは博報堂のハラスメント相談窓口に通報した。すると……、

「その日から自宅待機を命じられました」(同前)

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 一方、X氏はこう釈明しているという。

「A子さんの通報後、X氏は社内の聞き取りに応じ、セクハラの事実は認めている。ただ頑なに、キスはしていないと主張しています」(前出・博報堂関係者)

 X氏に電話でセクハラの事実関係を問うと、

「そんなことはないです。失礼します」

 と一言のみ。さらにセクハラ被害者のA子さんに追い討ちをかける事態が。

「当初、派遣元からは、3年間の長期雇用が前提だと説明を受けていました。派遣契約の関係で、最初は2カ月、その後は3カ月に一度更新していく予定でしたが、結局5月31日まで自宅待機のまま。そこで当初の2カ月契約を終え、契約満了を迎えました」(A子さん)

博報堂側の回答に憤るA子さん

 博報堂に尋ねると、

「現在調査中のため、現時点でお答えすることができません。把握した事実を基に厳正に処分をいたします。(A子さんの契約満了については)ご本人から契約継続の意思がない、というお申し出をいただきました」

 だが、この回答にA子さんはこう憤る。

「私から契約を終了したいと伝えたことなどありません。自宅待機の間に、私の私物が郵送されてきたり、IDカードの返却を求められたり。トラブルになったんだから辞めるのが当然、というのがありありと伝わってきました。せっかく職を得たのにわずか12日で私だけが職を失い、加害者のXさんがお咎めなしだとしたら納得できません」

 A子さんが採用された4月1日は博報堂の「行動規範確認の日」だったのだが。

「チューしたい」「お手て繋いでてもいい?」被害女性の嘆き「博報堂局長のセクハラを訴えたら“派遣切り”」

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