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「ほぼ消滅してしまうのは時間の問題」

 なぜ、ここまで「土佐の一本釣り」は追い込まれてしまったのか。

 その背景には、世界的に水産需要が高まっていることがある。

 しかし「カツオに関しては、関係各国による資源管理の論議は起こらず、漁獲規制もありません」と、「高知カツオ県民会議」はサイトで、そう訴えている。

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 目には青葉 山ほととぎす 初鰹   山口素堂

 この句に代表されるように、初夏の味といえば初ガツオ。そして秋には戻りガツオ。高知県民のみならず、多くの日本人に親しまれてきたカツオ。

水揚げをする明神学武船頭。カツオが生きているかのようだ

 そのカツオの味を堪能できるうえに、魚を獲りきらない持続可能な漁法が一本釣りだ。

 その一本釣りが「ほぼ消滅してしまうのは時間の問題」(漁業関係者)という状態にまで、追い込まれてしまったのはなぜか。

一本釣りの竿(第83佐賀明神丸)

 全国各地を丹念に足で歩いて取材しているジャーナリスト・葉上太郎氏が、高知の現地取材はもちろん、水揚げされたカツオを求めて夜明け前の千葉・勝浦まで訪ねて徹底取材。

 日本一の漁獲高を誇るエース船頭らの言葉を通じて、知られざる「一本釣り」の危機に迫ったルポは「文藝春秋」8月号に掲載されている。

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