初日舞台挨拶が好きな私はずっとチェックしていましたが、そんな情報は出ていませんでした。記事には「劇場で観客と一緒に鑑賞していた河瀬監督は上映後、舞台に登壇」とありますから、おそらくサプライズだったのでしょう。しかし一部のマスコミには教えていたみたいです(スポーツ報知以外では、映画などのエンタメ情報サイト「Astage」が記事にしていた)。
気になることはまだある。記事を読んだあとツイッターで検索してみたところ、当該回の観客らしきツイートが見当たらないのです。ふつう監督がサプライズで登場したら、観客は嬉しくなって誰かしら感想をつぶやくはずなのに……。ほら、ゾクゾクしてきたでしょ? 初日舞台挨拶ミステリー!
河瀬監督の「意味深な投稿」を発見
それだけではない。河瀬監督のインスタグラムに、気になる投稿(6月27日)があった。
《日曜日の朝 ボランティアをつとめた人たちが、口コミで集まって映画館を貸し切って上映会をしてくださいました。(中略)ご挨拶はサプライズ。(中略)舞台挨拶をキチンとさせてもらえない悔しさを抱えていたから…こんな形で皆さんが集まってくださっているコトを知ってかけつけました。》
私が注目したのは、「舞台挨拶をキチンとさせてもらえない悔しさを抱えていたから…」という部分。
え、舞台挨拶をしなかったのは河瀬監督の意向ではなかったの? では、誰の意向なの? 東宝あるいは五輪関係者? それとも適当な言い訳?
謎が謎を呼ぶ展開にワクワクしたので、文春オンライン編集部から東宝に質問状を出してもらいました。尋ねたのは、以下の2点です。
1、『SIDE:B』公開初日舞台挨拶の実施について、マスコミに事前に告知していたのか。一般の観客向けにイベント告知とチケット販売を行ったのか。
2、河瀬監督はインスタグラムに「舞台挨拶をキチンとさせてもらえない悔しさ」と書いていたが、監督自身は『SIDE:A』公開時から舞台挨拶を希望していたのか。『SIDE:B』公開に際して初日舞台挨拶を行った経緯を教えてほしい。
果たして真相は? ドキドキしますよね。しかし期限までに東宝からの回答はなかった。そんなに難しい質問だったのか、東宝さん。