一緒の家に住んでいても「自分のことは自分でやる」
じゃんぽ~る西 僕も妻も1人暮らしが長かったので、一緒の家に住んでいても「自分のことは自分でやる」という考えが染み付いているのかもしれません。
妻はジャーナリストで、帰りが夜中になる時もあるんですけど、そういう時でも僕の役割は子どもの食事や風呂の世話までで、妻の食事までは用意しません。
妻は仕事をしながら偏食の激しい次男の食事を用意する大変さもあるので、夫の昼食まで作る余裕はありません。だから昼ご飯は、僕が自分の分を勝手に作って食べています。
――家事や育児の分担は?
じゃんぽ~る西 特に決めていません。日によって仕事の忙しさも、子どものコンディションも変化するので。だから毎朝、「今日の予定は?」とお互いのスケジュールを確認しながら、その日の分担を話し合っています。
仕事が忙しい時に家事も育児も取り組むのは、しんどいじゃないですか。だからなるべく、手が空いているほうが家のことをする。どちらかに負担が偏らないよう、仕事の状況も含めて判断しながらやりくりしています。
父親が育児に関わることによる社会の変化
――最近は、男性も家事や育児に取り組む人が増えていますよね。
じゃんぽ~る西 保育園のお父さんたちを見ていると、皆さん積極的に子育てに関わっている人が多い印象です。僕みたいに平日の日中から育児する父親が変な目で見られなくなったのも、社会が変わってきている証拠ですよね。
――しかし、「男子トイレにオムツ替えスペースがない」など、社会がそれに対応できていない現状を耳にすることも。
じゃんぽ~る西 僕の場合、乳児のオムツ替えやミルクをよくやりましたが、環境や設備面で「男性が育児をするのに不便」と思ったことはないんですよね。
「なんでかな?」と考えてみると、コロナ禍以前は年に1度のペースで妻の里帰りでフランスに2週間滞在していて、フランスの不便さを経験していたからです。日本は「誰でもトイレ」があって、そこにオムツ台もあるので、むしろ便利だと感じることが多かった。
ただ、僕の働き方がたまたま育児に適していただけで、もし普通の会社員だったら子どもたちとこんなに一緒に過ごせなかったとは思います。育児をしたい父親は増えているけど、男性はまだまだ会社に拘束される時間が長いし、社内の雰囲気などで時短勤務の制度を活用しづらい現状もある。
――まだまだ解決すべき課題は多そうです。
じゃんぽ~る西 うちの場合は職業柄、夫婦2人で一緒に家事と育児ができました。でもそれだけじゃなく、保育園や僕の実家の両親の助けを借りたことで、生活が成り立っていたんです。
――育児には周囲の協力も必要ですね。