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産後の母親をサポートするサービスを利用すると……

じゃんぽ~る西 次男が生まれた時は僕の両親が高齢だったので、実家で世話になるのはやめて、区から配布された割引チケットを使って産後の母親をサポートするサービスを利用しました。家事のプロの50代女性が来てくれて、僕も調理を教えてもらって勉強になりましたよ。

 その後、コロナ禍になって訪問サービスも難しくなってしまいましたが、育児に周りの力が必要なことは絶対に間違いありません。

――各家庭はもちろん、社会もアクションを起こす必要がありそうです。最後に、ご自身が社会に対して働きかけたいことは?

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じゃんぽ~る西 子どものカルチャーはいろいろな意味で興味深いので、いつか漫画にして世の中に届けてみたいとは思っています。

 気になったテーマを何年か後に漫画にするのはこれまでにもやっているので、もしかしたら5年後くらいに描いているかも。僕は漫画家なので、これからも漫画を通じて思いを伝えていきたいです。

 

子どもがのびのびと調子に乗れる環境を作りたい

――今の子どもたちのカルチャーで、気になっていることはありますか。

じゃんぽ~る西 SNSやYouTubeが発達した今の世の中では、子どもたちに対するプレッシャーが多いなと思います。

――プレッシャー?

じゃんぽ~る西 僕が子どもの頃でも、子どもながらに成績や容姿のことは気にしていたし、プレッシャーはありましたが、今はそのレベルが違います。

 今はインターネットを通じて、「これが高学歴だ」「高収入だ」「美男美女だ」みたいな情報が、年齢や場所を問わず届いてしまう。しかも情報が細かくて詳しいんです。だから幼い頃から、学歴や容姿を意識させられてしまう。

――確かに、今は余計な情報まで目にしてしまう。

じゃんぽ~る西 小学4年生の長男は、友達同士で「どこの大学がエライ」、はたまた、「どこはたいしたことない」とか話してる様子ですし、フェラーリを何台も買ったり、コンビニの棚全部の商品を買ったりするYouTuberが子どもたちの間で人気です。競争に勝ち、金と権力がある大人がかっこいいという空気。

 その価値観が共通認識になっているから、そこから外れることを“ダサくて恥ずかしい”と思っているんです。こういう“ガッチガチのプレッシャー”が小学生の世界にあるのを見ると、やりきれない気持ちがします。

 子どもって「自分は何でもできるぞ」と勘違いして、図に乗っているくらいがちょうどいいと思うんですよ。どんどん調子に乗っていろいろな体験をする時期。それなのに「上手にできるか」「勝てるか」ばかり気になって、「どうせ笑われるから」とやる気をなくすのはもったいない。子どもにはのびのびと調子に乗れる環境を作ってあげたいです。

 

写真=山元茂樹/文藝春秋

理想の父にはなれないけれど (コミックエッセイ)

じゃんぽ~る西

KADOKAWA

2022年3月31日 発売