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近隣住民は「『亡くなった』と聞いて、気の毒だな」と…

「長男が生まれたときに綾乃ちゃんは『心臓がよくないんです』と話していました。私は綾乃ちゃんがよくタバコを吸っていたので、そのせいかなと思っていました。ベビーカーに乗せて散歩したり可愛がっていましたが、夜泣きを聞いたことがなく、しばらくして『亡くなった』と聞いて、気の毒だなと思いました。

 翌年にはまた赤ちゃんが生まれると聞いて、元気な泣き声がもうすぐ聞こえるのかなと思っていたら、生まれた後も静かで。その後に、『また亡くなった』と聞きました。自宅から僧侶の読経が聞こえてきたこともあって、亡くなった子の供養をしているんだと思いました。

 2人の死について、綾乃ちゃんからは、直接話を聞けませんでした。子育てに自信を失ったのか、別の原因があったのかはわかりませんが…誰にも相談できなかったのかもしれません」(同前)

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事件現場となったアパートの周囲 ©文藝春秋 撮影:上田康太郎

 2人の子を亡くした後、綾乃容疑者は弟たちを残して実家から姿を消した。

「実家から綾乃ちゃんと旦那さんがいなくなってからは、弟さんたちだけになって、家の窓は雨戸で締め切られた状態のままでした。その後、自宅は売却され、取り壊されました。それからは綾乃ちゃんを見掛けることもなく、今回の報道で大和市にいたことを知りました。

 今思えばおかしなこともあったんです。飼っていた犬やウサギ、ハムスターが亡くなったあと、『実家の庭に埋めた』と言っていて。今回の事件を知った今思うと、犬を庭に埋めていたこともなんだか怖いなと思いました。

 あとは子供を亡くした後も平然としていて、悲しんでいる様子はなかった。なぜだかあのときの表情が忘れられないです」(同前)

雄大君の通っていた小学校 ©文藝春秋 撮影:上田康太郎

 両親の死で弟の面倒を見なければならなくなった綾乃容疑者について、近隣住民が気の毒に感じていたことが印象的だった。綾乃容疑者は周囲から集まる視線に、密かな心の安定を覚えていたのだろうか? 

 殺人容疑の被害者とされた次男・雄大くんは、7年余りの人生のうち半分以上の約4年間を児童相談所の保護下で過ごした。ようやく入学した小学校も、1年生の1学期しか通えなかった。

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