文春オンライン

《また電通》高橋元理事「五輪マネー」疑惑だけじゃない、安倍元首相「国葬」も…? 新聞報道に見る“電通案件の闇”が深すぎた

2022/08/02
note

新聞各紙の報道をチェックしてみた

 AOKIは東京五輪のスポンサーであるが、それより上位のスポンサーが「新聞」であることも注視したい。五輪の4種類のスポンサーのうち、3番目にランクされる「オフィシャルパートナー」が朝日新聞、読売新聞、毎日新聞、日本経済新聞。4番目の「オフィシャルサポーター」が産経新聞、北海道新聞だった。←AOKIはここ。

 自分も五輪の太いスポンサーだった新聞はちゃんと追及できるのか? すると朝日新聞の社説がこの件を扱っていないことに気づいた。

 読売『巨額マネー巡る不正の解明を』(7月27日)

 産経『五輪取り巻く悪弊を断て』(7月27日)

 日経『五輪巡る疑惑の徹底解明を』(7月28日)

 毎日『「五輪とカネ」徹底解明を』(7月28日)

 東京『東京五輪汚職 利権の構造を解明せよ』(7月29日)

 他紙は社説で取り上げたのに朝日社説は今もスルーしている(8月1日時点)。これだけの大ネタを第一報から10日以上経っても触れないのは不思議。ふだん社会正義だとか汚職には厳しいのになぜなのか。まさか自分も東京五輪のスポンサーだからこの件は扱いたくない?

ADVERTISEMENT

 社説どころか、私は新聞社が五輪のスポンサーになって感じたメリット・デメリットを総括した記事が読みたいのです。五輪とカネについてどう思っているのかスポンサー視点で書いてほしいのである。マスコミが振り返らないと「アスリートは商売の盾にされているのでは」という疑念は晴れないままだからだ。それとも、何の総括もなくこのまま札幌冬季五輪も支援するの?

「6404億円が追跡困難」

 オフィシャルパートナーの新聞社のなかで東京五輪の運営に比較的ツッコんでいると感じるのは毎日新聞だ。次の記事はAOKIの件が出る前のもの。

『東京五輪 6404億円追跡困難 解散の組織委 情報公開対象外』(7月7日)

 ろ、6404億円が追跡困難?