大会経費は総額1兆4238億円。このうち、組織委が最も多い45%(6404億円)を占める。都が42%(5965億円)、国が13%(1869億円)をそれぞれ負担。
《しかし、国や都が作成した文書は情報公開制度の対象であるのに対し、組織委は公益財団法人のため制度の対象外で、経費の全体像について解明できない仕組みとなっていた。》
多額の税金を使ったのにこんなゴキゲンな仕組みとは。逃げ足の早さは金メダル級だ。記事の最後に書かれていた部分が今回のスキャンダルにもつながっている。
《東京大会では招致段階から経費に関する不透明さが問題視されていた。招致に使われた海外コンサルタント費計9億円余の支出を裏付ける会計書類の所在が不明になっていたことが、19年11月の毎日新聞の報道で明らかになっている。》
“あの男”の名前がまた浮上
思い出してきませんか? 東京五輪の招致委員会がシンガポールの会社にコンサルタント料の名目で振り込んだカネが、IOC関係者に流れた贈賄容疑があったことを(今もフランス当局が捜査している)。
そこで出てくる名前が……
《一連の疑惑報道では高橋元理事の名前も取り沙汰された。》(毎日新聞7月27日)
出ました高橋元理事! さらに、
《ロイター通信は20年3月、高橋元理事が「招致委から約820万ドル(同約8億9000万円)を受け取り、IOC委員らにロビー活動をしていた」と報じた。》
毎日の記事のタイトルはずばり『東京地検捜索 「電通五輪」捜査のメス』(7月27日)である。電通五輪かぁ~。NHKのドキュメント「河瀬直美が見つめた東京五輪」も「河瀬直美が見つめた電通五輪」に訂正しないといけない。