仕事をバリバリ頑張って結果を出した。数々の超大作に出演し、スターとして世界中を巡る日々が続く。しかしその一方で夫婦の時間は減り、そのうえブラピは『オーシャンズ11』(2001年)で知り合ったジョージ・クルーニーやマット・デイモンらと飲み歩いた。
そして『Mr.&Mrs.スミス』(2005年)で共演したアンジーことアンジェリーナ・ジョリーとの浮気が決定打となり、ジェニファー・アニストンとの離婚が成立。いわゆる略奪愛、なおかつ人類の限界レベルでセクシーなカップルであるから、ゴシップ誌は大いに賑わった。しかし何だかんだで上手くいくのかと思いきや……ブラピもワイルドだが、アンジーもまた「若い頃はセックス中にナイフを使った」など、ワイルドな逸話を持つ人物。数年の交際を経て2014年に結婚するも、2016年にはあっさり離婚した。この離婚を機に、ブラピはさらに酒に溺れたという。
私生活とは裏腹に、俳優業は絶好調
私生活はガタガタだったが、この間も俳優としての仕事は相変わらず絶好調だった。40を前に「肉体が朽ちる前にベストの体を提示したいと思った」と、『トロイ』(2004年)では筋肉全開のハンサム剣士を演じる。その一方でコーエン兄弟との『バーン・アフター・リーディング』(2008年)や、タランティーノと組んだ『イングロリアス・バスターズ』(2009年)など、作家性の強い監督たちとも組んだ。プロデュース業にも乗り出し、『マネーボール』(2011年)や、莫大な予算が投じられた史上最大のゾンビ映画『ワールド・ウォーZ』(2013年)など、常に注目作でも主演し続けた。
しかし私生活はガタガタだったのである。飲酒量は増え続け、酒に酔って暴れることもあった。アンジーとの離婚の原因の一つも、ブラピの酒癖の悪さだったという。アルコール依存症で私生活はグチャグチャなのに、何故か仕事は順調で……歪な生活を送る中、ついにブラピは決心を固める。それは禁酒会への参加だった。
(本記事の初出は「tayorini」by LIFULL介護より)