統一教会(現・世界平和統一家庭連合)への批判が高まる中、「合同結婚式」の存在に注目が集まっている。

 数万人の信者が一堂に会して行われる合同結婚式は教団内部では「祝福式」と呼ばれる。「原罪から解放され、救済が実現する唯一の方法」だと教えられ、信仰生活の最大の目標となっている。結婚相手の選択を教祖・文鮮明(2012年死去)に委ねたかつての合同結婚式では、外国人男性に嫁ぐ日本人女性信者が続出。縁もゆかりもない異国の地で生活してきた“日本人花嫁”は世界に約1万人いるとされている。

万単位の信者が式に参加 ©共同通信社

 そんな合同結婚式に参加した“元日本人花嫁”が「週刊文春」の取材に応じ、結婚後に経験した生き地獄の様子を赤裸々に明かした。

ADVERTISEMENT

母の目の前でも暴力を振るう2つ年下の韓国人と結婚

 小誌に壮絶な体験を語ったのは、冠木結心氏。統一教会の元2世信者で「カルト宗教からの脱会」3部作の著書がある。

 冠木氏は21歳だった1995年、合同結婚式に参加した。「相手は文鮮明教祖が『7代前までの先祖の因縁を霊視して決めた』という韓国人男性」で「中卒で仕事も家もない2つ年下の男性」(冠木氏)だったという。

文鮮明氏夫妻が結婚相手をマッチング ©共同通信社

 夫は日本語をろくに話せないまま来日。同胞が多く住む新大久保に入り浸るようになり、飲んだくれては朝帰りをした。気に入らないことがあれば、冠木氏の顔や頭を殴りつけたという。冠木氏が言う。