DAZNで見られるのに、わざわざ球場へ足を運ぶ理由
「たまに『なんでわざわざ球場へ行くの。DAZNでほぼ全試合見られるのに』と言われます。球場へ行くと、トイレに並んでいる間に良い場面を見逃したり、点を取られたり。反対側のスタンドから大歓声が聞こえて来るのが一番嫌な瞬間です。雨の日に負けると、落ち込みも増幅します。でも、それは球場にいるからこそ味わえることだし、より記憶に残るんですよね。そんな不自由さも愛しいんです。
神宮球場は都会のど真ん中にあるので、野球観戦をしたことのない人でも、ご飯を食べに行く感覚で遊びに行けるはずです。おいしいグルメがあって、応援歌を聴くのもライブみたいで楽しいんです」
ラジオの野球中継も好きで、よく聴いている。
「音だけを聴いて、頭の中に風景を思い浮かべるというのは、子どもの頃からやっていました。そうやって想像力を鍛えられたことは、今の創作活動にも活きていると思います」
試合の結果に一喜一憂。なぜここまで応援するのか
昔から、チームを陰で支えるタイプの選手が好きで、今は中継ぎの清水昇選手に注目しているという。
「バンドでの自分はフロントマンですが、バンドシーン全体の中でのクリープハイプと比べて、感情移入してしまいますね」
なぜここまで「応援」し続けるのか──。
「お金を払って見に行って、負ければ悔しい思いをして、機嫌が悪くなって帰る。勝ったからといって、自分に良いことが起こるわけでもない。それでも応援するのはなぜなのか。突きつめて考えると不思議だけれど、他人の人生に自分を重ねられるって、とても豊かなことなんじゃないかと思うんです。
それに、バンドには明確な勝ち負けがないけれど、野球は残酷なまでにハッキリ勝敗がつく。自分の仕事にはない、そんなところに憧れて、ずっとヤクルトを応援し続けています」
Photographs:Nobuyuki Seki
Styling: Hiroaki Iriyama
Hair & Make-up:Satoshi Tanimoto
ジャケット\45,100(Riprap 03-3865-2454) ビンテージのシャツ\24,200(FRONT11201 https://front11201.com/) スラックス\28,600(:colon/M Co.,Ltd 03-6427-2261) シューズ\8,800(CONVERSE/コンバースインフォメーションセンター 0120-819-217)
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