アマチュア時代から見守ってきた愛敬スカウトにも聞いてみた
続いて、辰己選手をプロの世界に導いた楽天イーグルスOB・愛敬尚史スカウトに聞かせていただいた。
――4年目のここまで、どう見られておりますか
愛敬スカウト「バッティングが成長した中で、本人とも話をすると『考え方』をかえてるみたいです。上手く打てなくても切り替えている、引きずらなくなった、それが一番いいことですね」
――辰己選手のココがすごい!と思うところを教えてください
愛敬スカウト「一番は守備力、その中でも肩です。(社)高校の時にノックを見たときから肩はずば抜けていましたし、(立命館)大学の時もトップですね。守備範囲も広いし、毎年試合に出続ければ毎年、ゴールデングラブ賞を獲れるものをもっている選手、いずれベストナインを獲ってほしいです」
――辰己選手に贈る言葉おねがいします
愛敬スカウト「自分の人生だから、最後は楽しいプロ野球生活だったなと言えるように、自分の満足できるプロ野球人生を送ってほしいです。プロ野球選手は休んだらだめだと常々本人にいってますが、少々のことがあろうと試合に出続けて、あとはとにかくケガだけはしないように頑張ってほしいです」
アマチュア時代から見守ってきた愛敬スカウトの言葉は父が息子に贈る言葉のようだった。全力で応援しているが、とにかく身体に気を付けてという親心。辰己選手自身も、育て上げてくれたご両親、プロの世界にいざなってくれた愛敬さんにプレーで恩返しをしたい気持ちでいっぱいにちがいない。
自分にとってスーパースターの辰己涼介選手、残り試合で走攻守で輝き続けてほしい。人の心を動かすプレーで東北を熱くしてくれると確信している。そしてホームランを打った時にしかみせないユニフォームの左腕「がんばろう東北」のワッペンを指さして、全開で笑顔をみせてほしい。
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