交際0ヵ月から42歳でスピード婚し、翌年、出産。俳優の水野美紀さん(48)が、突然はじまった怒涛の子育てを綴った『水野美紀の子育て奮闘記 今日もまた余力ゼロで生きてます。』(朝日新聞出版)を刊行した。

 夫で俳優の唐橋充さん(45)との「取り合い」育児の日々や、「兼業より専業がキツい」現代の子育てのむずかしさについて話を聞いた。(全2回の1回目/2回目に続く)

水野美紀さん ©佐藤亘/文藝春秋

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夫とは子育ての「取り合い」

――先日、お子さんが5歳の誕生日を迎えられたそうですね。誕生日プレゼントはなにを?

水野美紀さん(以下、水野) 鬼太郎が着ている縞柄のちゃんちゃんこが欲しいと言っていたので、メルカリで手作りされている方のを入手しまして。さらに、夫が木箱にニスを塗って蓋の部分に紐を通した玉手箱みたいなものを作り、そのなかにちゃんちゃんこを入れてプレゼントしました。

――夫とは、俳優でイラストレーターの唐橋充さんですね。熱量というか、凝り方がハンパじゃないですね。

水野 クリエイターの血が騒ぐみたいで、完璧にやりたくなっちゃうみたいです。というか唐橋は、子育て全般に対して熱量や意欲がすごいですね。

――たとえば普段はどんな感じで育児を?

水野 毎日の幼稚園の送り迎え、お風呂、歯ブラシ、寝かしつけ……ほぼすべてにおいて彼がやりたがりますね。なんなら、「今日は私が寝かしつけする」「いや俺が」と、夫婦で取り合いになっています。

 

――子育ての「押し付け合い」でなく「取り合い」って、はじめて聞いたかもしれないです。

水野 唐橋の場合は歯磨きも丁寧すぎて時間がかかるので、子どもが嫌がるんですけどね。赤ちゃんのときからおむつ交換、沐浴、ミルク全部やりたがって。本当に助かってます。

 あと、子育てを経験してはじめてわかったのは、専業ママの大変さですね。

――水野さんご夫妻は共に仕事をしながら子育てをされていますが、「兼業」でなく「専業」のほうが子育てはキツいと。