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「10年前に子どもを産んでいたらと思うとゾッとする」43歳で“高齢出産”した水野美紀(48)が振り返る、5年間の育児生活

水野美紀さんインタビュー #1

2022/09/20
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 子育て中のお母さんたちは、大変さをわかってもらえるだけでも救われる部分ってあると思うんです。だから、もっともっと子育ての孤独とか、大変さを伝えていきたいと思っています。それこそ、ワンオペ育児を政治家全員が経験したら国家安泰じゃないですかね。

――本当にそう思います。核家族かつコロナ禍で、いまは本当に子育てがやりにくいですよね。

水野 アフリカでは「一人の子を育てるのに村人100人の力がいる」というらしいですよ。私も夫や母や弟夫婦とその子どもたち、ママ友……とにかくそういった“借りられる手”の数やネットワークが子育ての生命線だと思ってます。

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「今は高齢出産が普通」と言われて

――水野さんが出産されたのは43歳のときですよね。高齢出産の怖さみたいなのはありましたか。

水野 当時は中目黒の病院に通ってたんですけど、「今は高齢出産が普通ですから」と言われて。だから特に危機感もなく、クリニックも当たり前のこととして対処してくれました。逆に、10歳若く産んでいたら、ちょっとむずかしかったかもしれないです。

――それは精神的な意味ですか?

水野 10年前の自分が子どもを持っていたらと想像すると、ゾッとしますね。私が今48歳で、子どもは5歳。子どもの体力がついていくのに反比例するように、こっちは体力が落ちていくし、脳のハードディスクもどんどんメモリーが小さくなってきているから大変なんですけど、気持ちの余裕はある気がするんです。

――お子さんは水野さんのお仕事をどう思っているのでしょうか。お母さんが役で別人になるとびっくりしませんか?

水野 現場に連れて行ったりするのでなんとなくわかっているみたいです。ただ、私が化粧して帰るとものすごく嫌がります。この前もイベントがあったのできらびやかなメイクで帰ったら、子どもが洗面器に水を汲んで玄関まで持ってきて、「洗って!!!」と激怒。仕事モードなのが嫌なのかもしれないです。

 

――水野さんは13歳でデビューされているので、お子さんも10年後には独立している可能性もありますよね。

水野 10年は意外とあっという間なんですよね。だから、一旦走りきっていけるところまでいったら休憩するのもありかな、と最近は思ってます。

 ただひとまずは来年、小学校受験があるので、2023年の今頃はものすごくテンパっているんだろうなと。それを乗り越えたらまた考えたいと思います。(2回目に続く)

撮影=佐藤亘/文藝春秋
ヘアメイク=面下伸一(FACCIA)
スタイリスト=山下友子

◎衣装情報

・シャツ¥48,400(YOHJI YAMAMOTO/ヨウジヤマモト プレスルーム)
・シャツワンピース¥48,400(YOHJI YAMAMOTO/ヨウジヤマモト プレスルーム)

・ピアス¥22,000(Grossé /グロッセ・ジャパン)

・眼鏡¥36,300(MOSCOT/MOSCOT Tokyo)

・その他スタイリスト私物

記事内で紹介できなかった写真が多数ございます。こちらよりぜひご覧ください。

水野美紀の子育て奮闘記 余力ゼロで生きてます。

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水野美紀

朝日新聞出版

2019年11月20日 発売

「10年前に子どもを産んでいたらと思うとゾッとする」43歳で“高齢出産”した水野美紀(48)が振り返る、5年間の育児生活

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