9月初旬。7年ぶりの2人芝居『burst!~危険なふたり~』の初日稽古を終えたばかりの3人が、都内スタジオに集まった。三谷幸喜×草彅剛×香取慎吾の鼎談を、『週刊文春WOMAN2022年秋号』から一部掲載します。
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三谷脚本による「僕らのための2人芝居」
草彅 楽しい! 僕はウキウキしてますよ。
三谷 2人はしょっちゅう会ってるでしょう?
草彅 でも、向き合って芝居をしたのは久しぶりなので刺激的。日頃の慎吾ちゃんとはやっぱり違う。
香取 稽古が始まるなり、「写真撮っていい? プライベート用に」と言われました(笑)。
草彅 舞台稽古初日には記念に撮るようにしているんです。千秋楽を迎えた時に見返して、「あぁ、俺、結構やったな」と充実した日々を振り返る。
三谷 初対面の人たちが稽古初日に緊張している状態を撮って、本番迎えて、仲良くなった頃に見返すのはわかりますけど、僕らは今更じゃないですか(笑)。
草彅 あぁ、作品によって慎吾ちゃんの顔が違うんですよね。
三谷 でも、僕とは撮らない?
草彅 あ……近くにいなかったから。
香取 僕らが初めて三谷さんの作品に出させていただいたのが1999年の『古畑任三郎』のドラマスペシャル(『古畑任三郎VS SMAP』)で、その後、僕は『HR』(02~03)や『新選組!』(04)などのドラマや、舞台でもご一緒するようになって。
草彅 でも僕にはオファーがなかった。僕は『笑の大学』を観るためにPARCO劇場に足を運んだし、『古畑任三郎』のDVD-BOXも持ってるくらい、三谷さんの大ファンなのに。
香取 それで2人のラジオ番組で、「三谷さんに僕らのために2人芝居を書いてもらいたい」という話をしたんですよね。それが三谷さんに伝わり、実現したのが7年前の『burst!』。
草彅 初日の舞台に立った時、『笑の大学』と同じPARCO劇場、しかも2人芝居だと興奮して!