1ページ目から読む
3/3ページ目

三谷 いくつまで生きるイメージなんですか。

香取 生きるイメージというより、100回という数字を若い頃から意識してました。100回はやりたいんだけど、年齢から逆算すると、どう足搔いてもできない現実に、考える度に驚く。

香取さん「僕は『あと何年』ということは若い頃からずっと考えてますね」

三谷 僕も同じだな。若い頃は無限の未来があるイメージだったんだけど、40代、50代でそうでもないとわかってきて、今はたしかに、あと映画何本、舞台何本、ドラマ何本作れるだろうと考えるようになった。大河ドラマは流石にもうやらないだろうなとか。草彅さん、眠いんですか。

ADVERTISEMENT

草彅 いやいや、聞いてるんです。話し上手は聞き上手なんでね。

香取さんは「偏屈ジジイになってそうな気も」

三谷 僕、90歳になったときの草彅さんのイメージが湧くんですよ。たぶん今のまんま。

草彅 この仕事って、役があったら何歳でも輝ける。100歳まで生きれたらいいなと思います。

三谷 一方、香取さんは90になった時のイメージが湧かないんですよね。ずっとこのままのような気もするし、ものすごい偏屈ジジイになってそうな気もする。

香取 昨日もちょっと考えていたんですけど、僕はこの数年、歌とかアートとか、自分でやりたいことがどんどんできるようになっていて、誰かに引っ張り出してもらわないと苦手なことはやらなくなるなと。で、一番苦手なのは、やっぱりお芝居なんです。

 

※香取さんが語る大河ドラマ『新選組!』の思い出や草彅さんが『burst!』の台本を保存している理由、三谷さんの草彅さんへの“ラブコール”など、鼎談の全文は『週刊文春WOMAN2022年秋号』に全文掲載されています。

週刊文春WOMAN vol.15 22年秋号(文春ムック)

週刊文春WOMAN編集部

文藝春秋

2022年9月21日 発売

interview:Ayako Ishizu photographs:Wataru Sato hair & make-up: Megumi Tatsumi(Freckles/Mitani), Eisuke Arakawa(Kusanagi), Tatsuya Ishizaki(Katori) styling: Kan Nakagawara(CaNN/Mitani), Kayo Hosomi(Kusanagi, Katori)

みたにこうき/1961年東京都生まれ。日本大学藝術学部演劇学科在学中に劇団「東京サンシャインボーイズ」を結成。以降、舞台、映画、ドラマで活躍。現在放送中のNHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』の脚本を担当。11月7日~12月27日には福岡、京都、東京にて作・演出の舞台『ショウ・マスト・ゴー・オン』を上演する。

  

くさなぎつよし/1974年埼玉県生まれ。91年にCDデビュー。2005年橋田賞、07年読売演劇大賞杉村春子賞など受賞多数。20年の映画『ミッドナイトスワン』では日本アカデミー賞最優秀作品賞、最優秀主演男優賞を受賞。映画『サバカン SABAKAN』が公開中。Disney+でドラマ『拾われた男』が配信中。

  

かとりしんご/1977年神奈川県生まれ。91年CDデビュー。主演映画『犬も食わねどチャーリーは笑う』が9月23日公開。三谷幸喜の脚本・演出による、草彅剛&香取慎吾のふたり芝居『burst!~危険なふたり~』は10月1日から日本青年館ホールで上演される。

『burst!~危険なふたり~』 

脚本・演出:三谷幸喜 

出演:草彅剛、香取慎吾 


全く面識のない2人の男。男(香取慎吾)の家に、ある日突然、もう一人の男(草彅剛)から電話がかかってくるところから物語は始まる。一体電話の用件とは……。この電話から思いもかけない方向に物語が展開していく。

●10月1日(土)~26日(水)、日本青年館ホールにて上演