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「夫婦揃ってギャンブル好きな菊池さんという家族が住んでいました。子供は男女2人。隆というのはその男の子の方だと思います」
中学校を卒業後、菊池は“Y校”の愛称で知られる横浜商業に入学。高3時は進学クラスに在籍した。
「高校の時は、細くて男前でした。あだ名は『菊ちゃん』。部活は特にしていなかったです。中性的な雰囲気があって、男同士でつるむより、女子と仲良く話していました」(同級生)
高校卒業後は進学したという菊池。関東を中心に各地を転々とし、介護の仕事を始めたのは約5年前のこと。2年前、全国展開する介護事業の会社に入社するも長続きせず、今年6月に流れ着いたのが「浮間こひつじ園」だった。
採用面接では「介護の仕事にやりがいを感じている」と話していたというが、同僚はこう打ち明ける。
「菊池は夜勤専門の非常勤スタッフで、日給は約1万4000円。同じ1階の職員から『気が短いところがある』と聞きました」
7つ年の離れた菊池の兄・Aが明かす
殺人容疑の逃亡犯となった菊池について、警視庁は親族からも話を聴き、手がかりを得ようとした。その1人が、7つ年の離れた菊池の兄、Aさんだった。
Aさんが困惑しながら吐露する。
「私は、3歳の時に両親が離婚して、地方の親族に預けられて育ちました。離れて暮らしていた父が再婚して生まれたのが隆で、彼とは異母兄弟なんです。一緒に生活をしたこともなく、小さい時に数回程度、顔を合わせただけ。私の家族は、彼と面識すらありません」
弟とは30年以上、音信不通だったという。