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「身内と縁を切りたかったのか、戸籍を抜いてしまって連絡が取れず、16、7年前に父が死んだ時も葬儀に来ませんでした」(同前)
呼び出されてバカにされたと供述
犯行2日後の17日。北海道に到達した菊池は、札幌市内に潜伏していたが、25日午後、市民の通報によって逮捕された。
「事件当夜、菊池は山野辺さんから『痛いところがある』と呼び出され、異常はないと告げたところ、バカにされたなどと供述。2人の相性はよくなかったようです」(社会部記者)
山野辺さんは7月中旬に入所したばかり。それまで2人で暮らしていた長男が静かに怒りを滲ませる。
「猫好きで、いつもニコニコしている社交的な母でした。約1年前から車椅子になり、やっと入れた特養だったんですが……。コロナがあって入所後に会えたのは、9月12日の1回だけでした。犯人は許せません」
逮捕時、菊池が所持していたのは、約50万円に減った現金と刃渡り約10センチのナイフ。右首には、自殺を試みたためらい傷があり、白いシャツの襟もとは血痕で黒ずんでいた。
逃避行の末、死にきれずに逮捕された菊池。現在配信中の「週刊文春 電子版」では、彼が殺害逃亡犯に堕ちるまでの50年の人生を詳報する。
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