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猪木は未来永劫、勝ち続けるのだ

 猪木は「最後に勝つ負け方を知っておけ」という言葉を残している。猪木は亡くなってしまったが、私たちの記憶に、好好爺としてのんきに余生を送る猪木はいない。私たちが思い出すのは、老いと病いに壮絶な戦いを挑む猪木であり、モハメド・アリに不敵な笑顔を見せる猪木であり、若い猪木の鋼のような肉体だ。

 これが「最後に勝つ負け方」でなくて何だろう。

 アントニオ猪木は、死という最強の敵の前に倒れた。だからこそ、これからも未来永劫、勝ち続けるのだ。

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「猪木さん、あなたのいない世界で、私たちはどう生きていけばいいのですか?」

 そんな質問をしたら、猪木は答えるに違いない。

「俺に聞くな!」と。

©時事通信

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