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《辺野古ピース騒動で場外乱闘》ひろゆきがリツイートした“要注意右派インフルエンサー”の正体「投稿動画の裏では撮影する側の挑発行為がある」と地元保守派さえも批判

《辺野古ピース騒動で場外乱闘》ひろゆきがリツイートした“要注意右派インフルエンサー”の正体「投稿動画の裏では撮影する側の挑発行為がある」と地元保守派さえも批判

2022/10/17
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ひろゆき氏がリツイートしたある動画

 そんななか、ひろゆき氏が10月6日、《わざとおかしな人をリーダーにして、まともな沖縄基地反対派を増やさない作戦なのかな?、、と、勘ぐってしまいますよね、、、》とのコメントを添えてリツイートした、ある動画の投稿主に注目が集まっている。

ひろゆき氏がリツイートしたツイート(本人のTwitterより)

 動画に添えられたキャプションには、辺野古の抗議活動の中心人物を名指しし、「米軍関係者の車を止め死ねと罵声を浴びせる」とのテロップが付けられている。

 そこでは何者かが赤い軽自動車を停車させて「ウーマンキラー」などと罵声を浴びせる場面のほか、メガホンを手に「何のつもりか」と怒鳴りながら突進してくる基地反対派とみられる人物を車内から撮影した場面が映されている。

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 ひろゆき氏は、基地反対派の横暴さを証明する動画として例示したつもりなのだろうが、実はこの投稿主、地元沖縄ではちょっとした有名人でもある。

「県中部浦添市のコミュニティFM局でラジオパーソナリティーとして活動するボギーてどこん氏です。FacebookやTwitterで反基地運動に批判的な投稿を繰り返していることでも知られ、沖縄では“保守系インフルエンサー”として知る人ぞ知る人物です」(前出・地元メディア記者)

ひろゆき氏がリツイートしたツイート(本人のTwitterより)

今井絵理子氏と議席を争った“ボギーてどこん”氏

 てどこん氏は、もともとは親族が経営する浦添市のタクシー会社で取締役を務め、愛犬とともに交通安全運動を行っていた。

 しかし、2009年の浦添市議選に出馬するなど政治活動に参加するようになり、米軍普天間飛行場のゲート前で、基地反対派に対抗して米軍に感謝や激励の意を示す“反・反基地活動”を行う団体の代表も務めた。

 2016年の参院選では、「日本のこころを大切にする党」から比例代表候補として出馬。元SPEEDの今井絵理子氏と議席を争った過去もある。

 県内で、てどこん氏の名前をさらに広めたのは、大手新聞社も巻き込んだある騒動がきっかけだ。

「2017年12月、沖縄の高速道路上で発生した多重事故で、米海兵隊員が日本人を救助したという話がネット上で広がった。事故で負傷した隊員の妻のFacebookへの投稿が発信源で、てどこん氏が自身のFacebookでもこの件に触れ、その直後、この件を産経新聞がネット版の記事として取り上げたんです。

『危険顧みず日本人救出し意識不明の米海兵隊員 元米軍属判決の陰で勇敢な行動スルー』というタイトルの長文記事で、米兵の美談を報じない沖縄タイムス、琉球新報の2紙の姿勢を『メディア、報道機関を名乗る資格はない。日本人として恥だ』とぶった斬ってみせた。記事は大反響を呼び、保守的な論調で知られる石垣の新聞社『八重山日報』も後追いしました」(同前)

2017年にてどこん氏が投稿した内容

 影響はさらに広がり、陸上自衛隊が負傷した米兵に千羽鶴を送るまでに至る。この件に触れない地元紙には保守派らから批判が殺到したのだが、事故から2週間あまりが過ぎて事態は一変する。