《座り込み抗議が誰も居なかったので、0日にした方がよくない?》
Twitterに書き込まれたこの一文に端を発した騒動が、延焼を続けている。
匿名掲示板「2ちゃんねる」の創始者で、テレビのコメンテーターなどとして活躍する「ひろゆき」こと西村博之氏が、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古への移設に反対する抗議活動の現場に足を運んだ際のツイートが物議を醸しているのだ。
ひろゆき氏が新基地反対派に論戦を仕掛け、その一部始終を放送
ひろゆき氏は、反対派が「新基地断念まで座り込み抗議 不屈 3011日」と書き込んだ看板の隣に、ピースサインと笑顔で収まった自身の写真も投稿。現場では、「座り込み」の定義について反対派に論戦を仕掛け、その一部始終と抗議活動の在り方をめぐる討論の様子が、インターネットテレビ番組「ABEMA Prime」で放送された。
ひろゆき氏はその後も、この件について自身の主張に反対したり、抗議の意を示す人たちに、《長年続けて効果が無かったことが明確になっても、関係者のプライドを守るために止められない》(10月10日)、《論理的な反論が出来ない頭の悪い人は、気に食わない発言を「ヘイトスピーチ」と言ってみたり、「ネトウヨ」とレッテルを貼って反論した気になってますよね》(同12日)などと反論するツイートを続け、炎上気味の論争はさらに勢いを増している。
反基地運動への無理解や批判の広がり
一方で、ひろゆき氏の沖縄の基地反対運動にまつわる言動への賛否とは別に、ツイッターなどのSNS上では、一連の騒動の“場外戦”ともいえる状況ができつつある。
「ひろゆき氏が、沖縄の基地反対派の人々を冷笑するような態度を崩さないことを批判する声が広がる一方で、騒動の発端となった10月3日のツイートには14日までに28万超の「いいね」がつきました。ヤフコメにもひろゆき氏を擁護する書き込みが目立っており、沖縄での反基地運動への無理解や批判が広がっている現状も浮き彫りになった。
沖縄県内でも、ひろゆき氏の主張に賛同する声は少なくありません。もちろんいろいろな意見はあってしかるべきです。しかし心配なこともある。今回の騒動で特に勢いづいているのが、『嫌韓・嫌中』や『米軍・自衛隊容認』を声高に打ち出し、SNS上で沖縄の地元メディアへの敵視とヘイトを繰り返している勢力が目立つ点です」(地元メディア記者)