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 月に10回前後サウナに通う豊島さんいわく、勃起している男性を見ることも時折あるので、それほど珍しい存在ではないそうなのだが……。

 その後、サウナ室に入ると豊島さんと一緒に来ていた友人が「さっきのオッサン見た!?」と股間の話題を振ってきたという。

「僕が『ああ、めっちゃ勃起してたね』と返すと『勃起どころじゃないって! あの人射精してたんだよ!』という、衝撃の事実を教えてくれたんです。今まで、大衆浴場で射精をしている人は見たことがなかったので、さすがに驚きましたね」

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 サウナの開放感が彼をそうさせたのか、謎は深まるばかりだ。サウナ浴の方法は十人十色。自由に楽しむものではあるが、最低限の節度ある行動を心がけたほうがよさそうだ。

サウナ室で大きなイビキをかく男性

 思いがけず「サウナで人命救助に関わった」と話すのは、佐々木康太さん(仮名)だ。その日彼は、友人とふたりでサウナを訪れていたという。

「サウナ室に入ると、60代くらいの男性が上段に寝っ転がり、大きなイビキをかいて寝ていたんです。かなり大きなイビキで、腕や脚も力なくダラーっとしていたので、異様な印象を受けました。僕らよりも先にサウナにいた人に『この人いつからいるんですか?』と訊いたら、そこにいる誰よりも前に入っていたらしいんですよ」

 異常を察知した佐々木さんは、すぐさま男性に声をかけたが、反応はなく、口を開けたまま白目を剥いてしまったという。

「その様子から、サウナ室にいた全員がヤバいと感じて、みんなでおじさんを持ち上げて外に運び出しました。友人は店の人を呼んできてくれたり、別の客が濡れタオルで首を冷やしてくれたりして、全員が初対面とは思えないほどの連携プレーで救助しましたね」

 その後男性は救急搬送され、一命を取りとめたそうだ。この一件を通して、佐々木さん自身もサウナの利用法について考えさせられた、と振り返る。

 サウナは健康増進効果が期待できる習慣だが、それはあくまで“健康な人”の場合だ。どのサウナでも「体調がすぐれない人」の入浴は控えるように周知している。長くサウナライフを楽しむには、健康でいなければならない。