文春オンライン

2022/10/21

genre : エンタメ, 芸能

 亡くなる5日前にも群馬県高崎市で開催中の「志村けんの大爆笑展」に高木さんとともに特別ゲストとして出演。仲本さんの“亡くなった志村の分まで頑張らなきゃ”という想いが汲み取れた直後のことで、今回の訃報は仲本さんのファンならずともショックはひとしおだったことだろう。

『8時だョ! 全員集合』の収録風景。左からいかりや長介、加藤茶、仲本工事、高木ブー、志村けん ©時事通信社

「はい、ポーズ!」

 ここから取材でお聞きした仲本さんの証言を幾つかご紹介しよう。まずは、あの “工事”という芸名の由来から。

「芸名は大先輩のクレージーキャッツのリーダー、ハナ肇さんが名付け親です。水に関係する名前にしようと言われ、加藤茶はお茶、高木ブーは見た目だし。“工事は水と関係ないじゃないですか?”と言ったら、“コンクリートを固めるときに水を使うだろ?”とおっしゃられて(笑)」

 仲本さんの独自の魅力と人気となったのが「体操コント」。白い体操着に身を包んだ仲本さんが、得意の体操を披露しながらコントを演じる高度なもので、体操がうまくいった時にグーに結んだ両手で力こぶを作る「はい、ポーズ!」は流行語にもなった。

「[体操コント]は、ショートコントのネタを考えているとき、ゲストの藤圭子さんにマット運動をお願いしたら、ご快諾いただいて。それがメチャメチャ受けたのが始まりなんです。北島三郎さんがトランポリンに挑戦したのは、この番組が最初で最後じゃないかな?(笑)。

 “はい、ポーズ!”はラスベガスのショーを観に行ったときに、マッチョマンたちがいろいろな決めポーズを取っている姿を思い出して思いつきました」

 この体操コントキャラが起用された松下電器(現・パナソニック)のビデオ「マックロード」のTV-CMのキャッチ・フレーズ「コ・マ・オ・ク・リ・モ・デ・キ・マ・ス・ヨ」も忘れられない。

『全員集合』と並び人気となったのが『ドリフ大爆笑』(’77年~)。なかでも仲本さんといかりやさんによる「ばか兄弟」、仲本さん、高木さん、いかりやさんのコスプレも楽しかった「雷様」は大人気コントとなった。

「[ばか兄弟]は、仲のいい兄弟を描きたかったんです。弟は兄を尊敬し、兄は弟を可愛がる。それがデタラメ。非常に重みのある、笑いも深いコントでした。あれは頭を使う。だから決してバカじゃないんですよ(笑)。

 [雷様]はもうあのまんま。楽屋の僕らそのものです(笑)。逆にそれが受けたんだろうね」