文春オンライン

2022/10/21

genre : エンタメ, 芸能

 もともとは音楽バンド転じてコミック・バンドとなったドリフは、全盛期には大ヒット曲も多い。

「『ドリフのズンドコ節』(’69年)など歌のレコーディングは、マイク1本に集まって“せーの”で録りました。1、2回練習したらすぐ本番で、その間にいろんなギャグを盛り込んで。一発勝負でしたね。

 その頃は、コントも音楽を生かしたものばかりでした。演奏中に蚊が飛んできて、それを気にしながら演奏する。演奏がストップしたところにギャグを盛り込むとかね」

「ドリフのメンバーは“笑わせる”ではなく…」

 バンドマンにコメディアンとして活躍した仲本さんは、その後、俳優としても活躍。『水戸黄門』第19部第25話(’90年)には左甚五郎役でゲスト出演。’97年にフジテレビで放送された田村正和主演の『総理と呼ばないで』では、内閣官房副長官役を好演した。いずれも、“真面目で実直そうでいながら、どこか抜けていて憎めない人物役”で、仲本さんのお人柄そのままの役だった。

 最後に、筆者が忘れられない、仲本さんの素敵なお言葉をご紹介して本稿を締め括ろう。

「ドリフのメンバーは“笑わせる”ではなく、“笑われる”ことが好きなんだよね。相手をおとしめたりせず、自分で失敗して笑われる。人をけなして笑うのはドリフにはないんです。ドリフの笑いは今でも健在です」

 このお言葉こそが、ドリフがいつまでも愛される“ゆえん”だろう。謹んで仲本さんのご冥福をお祈りします。

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