「法相は朝、死刑のはんこを押し、昼のニュースのトップになるのはそういう時だけという地味な役職」と葉梨康弘法相が発言をして更迭された。
最初に気になったのは、新聞の報じ方だ。朝日新聞はWEBの第一報(11月9日)で、
《死刑執行を命じる法相の不用意な発言として批判が集まりそうだ。》
と書いた。「批判が集まりそうだ」って他人事感丸出し。 もっと言えば「騒ぎに火はつけるけどこちらには責任ないよ」という姑息な狙いも感じる。事実をまず報じるという姿勢なのかもしれないがこれだけ酷い発言は論評もセットじゃダメなのか。できるだけ波風立てないという姿勢はむしろ波風を立てる。
次に気になったのは葉梨氏自身の過去だ。実は同様の発言を過去にも複数回していたという。身内や同僚議員のパーティーなどで「鉄板ネタ」だと思い込んで使っていたのだろう。法務大臣という、人の死を扱う立場として酷すぎる。
それにしても政治家の問題発言はパーティーで放たれることが多い。
政治家の問題発言をふりかえる
《最近では2017年4月、今村雅弘復興相(当時)が、所属する二階派のパーティーで東日本大震災の被害に関して「まだ東北で良かった」と発言。発言翌日、辞任に追い込まれた。2019年4月には桜田義孝五輪相(同)が、同僚議員のパーティーで東日本大震災に関して「復興以上に(議員が)大事」と発言。》(日刊スポーツWEB・11月13日)
政治家本人はウケ狙いのつもりだが、外から見ればただただ驚くというパターンが繰り返される。なんでこうなるのだろう?