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「進化型ラブホテル」が一般ホテルの先を行く理由

「進化型ラブホテル」が一般ホテルの先を行く理由

「レジャーホテル」はいま #2

2018/01/20

もはや「リゾートホテル」なレジャーホテル

ウォーターホテルS国立(4号/ラグジュアリータイプ)東京都国立市

 

 中央道国立府中インターチェンジ至近の立地。妖艶、淫靡という言葉とはほど遠い、シンプルで美しい外観。「水」がコンセプトのひとつで、いたる所に「水」をテーマとした仕掛けがあり、客室に置かれたミネラルウォーターまで厳選している。

 全45室、様々なタイプが用意されているが、いずれの客室も調度品やリネンの質感、アメニティのクオリティにいたるまで一級だ。特筆すべきはインルームダイニングのクオリティ。利用率なんと90パーセント超とゲストから圧倒的な支持を受ける。和・洋、デザートに各種ドリンク、質を重視した豊富なラインナップでゲストを唸らせる。

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 特に季節で変わるメニューは大好評。必食の逸品揃いだ。原価率なんと60パーセント超という食材への飽くなき追求、バックヤードには本格的な厨房など、グルメなゲストがリピーターの多くを占めるというのも納得。高級なシャンパンやワインなどもほぼ市価で提供している。一般のホテルでは料飲部門も利益の要であるが、客室での快適滞在を実現するために利益は度外視し「美味しい食事を楽しんでいただく」ことを重視する。

 

 結果としてグルメファンも獲得、客室滞在時間は長くなり、デートのアレンジとしても楽しめそうなレジャーホテル。いや、もはや大人の時間を提供する「リゾートホテル」と言ってもいい、これまでのイメージを覆すホテルだ。