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 モンゴルの先輩である朝青龍、日馬富士らが酒席で暴力沙汰を起こし、土俵を去った苦い教訓もある。

「普段は生真面目で、部屋の若い衆に手を出すこともないんです。ただ、近年はコロナ禍で行動制限が厳しく、失恋が重なったこともあって、鬱憤を溜め込んでいたようでした」(同前)

逸ノ城(左)と湊親方

師弟関係が悪化した決定的な出来事

 話し合いの末、禁酒を誓った逸ノ城は、昨年12月末から1人暮らしを許可された。ところが――。

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 今年2月、逸ノ城は泥酔して稽古をサボってしまう。再び親方に叱責された逸ノ城はタニマチを頼ってとんでもない行動に出る。親方にこう宣言したのだ。

「弁護士を立てました。これから親方とは弁護士を通さないと話をしません」

 絶対的な師弟関係によって成り立つ角界では、前代未聞の出来事。だが、逸ノ城は周囲の説得にも耳を貸そうとしない。湊親方は今年3月、これまでの経緯を相撲協会に報告したという。

「帰化した逸ノ城を後継者に考えていた親方は、親方株の手配に動いたが、逸ノ城はそれもいらないと言い出した」(前出・関係者)

 以降も師弟関係は改善せず、初優勝を挟んで8月末、決定的な出来事が。逸ノ城が飲み潰れて、相撲協会の公式YouTube番組の収録をドタキャンしたのだ。