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敗戦後のスクランブル交差点の様子は…

「今日は混雑による事故を防止するため、警察官が警備誘導を行なっています……」

 

 警視庁機動隊員によるアナウンスが響くスクランブル交差点。100人はいようかという警察官が交通整理をしており雰囲気は仰々しい。

警察官の間で「負けた?」「じゃあ大丈夫か」といった会話が交わされていた

 しかし、試合終了後も、渋谷駅前のスクランブル交差点はいたって平穏だった。それも仕方ないだろう。大手ブックメーカーのオッズで日本勝利が1.44倍(コスタリカ勝利は8倍)になるなど、勝利が予想されていた試合を落としてしまったのだ。サポーターが落胆する気持ちはよくわかる。

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「スペイン戦見る?」「そんな気も起きねえわ」

「いや、まじかー。明日仕事だりー」

「はー! なんか食うか、肉とか?」「いや、ヤケ酒だわヤケ酒、もう酒で忘れるしかねえよ」

「これじゃナンパもできないじゃん」

 さまざまな落胆を口にし、肩を落としながら歩いて行く人たちが渋谷の街には溢れかえっていた。

試合終了早々、渋谷駅へと向かうサポーター

 一際目立つ、日本国旗を背中に背負って歩く男性に話を聞いてみると「今日はこのままスクランブル交差点に行くつもりだったんですけど、いやあ、まさか……。ちょっと、これからどうするかはまだ決めてないんですが、とりあえず兆楽(渋谷の人気中華料理店)で何か食べようと思っています」と力なく答えてくれた。

残念そうに試合を振り返る

 別の男性からは「まさか負けると思ってなかったんで、結構ショックです」という声も聞かれた。

以前の代表ユニフォームを着るファンも多く見られた

 それだけ、多くのサポーターは今回の試合に勝利を期待していただろうし、渋谷に集った人々はその後、皆で歓喜を共有することを楽しみにしていたのだろう。しかし、まさかの敗戦で渋谷が狂騒空間となることはなかった。